第3章 リーザス陥落
第97話 ゴールデン・ザ・ランス作戦
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。だが今は優先すべき事があるから。……リアを救う為に。
「気を付けろよ? ランス」
「馬鹿言え。オレ様はいつでもどこでも最強なのだ。この位朝飯前だ」
ランスとユーリは軽くそう言いあうと。
「よし、マリアぶちあけろ!」
「よーし! いっけーーーー チューリップっっ!!」
マリアの凛とした掛け声の後、ゴールデンハニーの内部が爆発し、外の光が体内に漏れ込んできた。
当然、幾ら宴で盛り上がろうと、爆発音を聞き逃す程泥酔している訳ではないから、外の連中も漸く気付いた様だ。
「へ!? な、なん………」
「いきなりランスアターーーーーック!!」
「煉獄・爆砕」
ランスとユーリの攻撃は、呆気に取られているヘルマン兵達を吹き飛ばす。
仲間の数人が殺されたのを目の当たりにした兵達は驚愕をしつつも、動き出した。
「な、あ、あああっ……!! て、敵! 敵襲……っ!」
だが、大声を上げる事は出来ない。
素早く回り込んだ者達がいたから。
「えい」
「あーらよっと!!」
「「ぎゃああああああ」」
クルックーのメイスが敵の頭を砕き、ミリの剣が首を落とす。
「く、くそ! 早く報告を……っっ!?」
比較的離れていた兵士は多勢に無勢状態になってしまった為、退こうとしたのだが、何か柔らかいモノにぶつかった。
それは、女の柔肌……なのだが その色が絶対におかしい。肌色ではなく、どちらかと言えば……薄い灰色。
「逃がすと思うか? ……お前の魂を貰うぞ」
「ひっ……! あ、あく……ま」
回り込んでいたのはフェリス。
自身の胸で受け止めるつもりは無かった。背後からバッサリと斬る予定だったが、思いのほか判断が早かったので、こういう結果になってしまったが、誰も見てないから問題ない。
手早く男を葬り、鎌を元に戻した。
「ふんっ……」
仄かに頬を赤く染めるフェリス。戦いの真っ只中だというのに考えてしまっていた。
今の兵士はただムカつくだけだが、考えてしまう切っ掛けになってしまった。
実は……、本当に触ってほしいと思えるヒトが出来てしまったから。
と 口には決して出さない。
でも ずっとずっと、助けられた時の感触が残って仕方ない。だから……。
「さぁ、魂の回収! 仕事仕事!」
無心に悪魔としての仕事、ランスやユーリの命令での仕事。
2つをしっかりと両立させるのだった。
「ここは……、城下町の北東部の……うん判った!」
「かなみさん! 城門は!?」
「こっちの通り! そこの大通り沿いに真っ直ぐ南に行くと着きます!」
かなみの指し示す方を見て、皆頷いた。
「慌ただしくなってきてるな。
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