第3章 リーザス陥落
第97話 ゴールデン・ザ・ランス作戦
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良いじゃない。その方がダメージ0よ。リック将軍と清十郎さんなのに」
かなみがじろり、とランスをにらむがどこ吹く風だ。
「大丈夫だ。リックは証明の為に剣を持ってるし 清十郎は無手だがそれでも強い。……あの2人が潜り込んで戦いになったら勝算だって十分だ」
「あ、はい。そうですね」
ユーリの説明で心配が吹き飛ぶ気持ちだったかなみ。
そんな様子を見て今度はランスがため息。
「これだからへっぽこは。忍者の癖にその程度まで考え付かんとは」
「う、うっさいわね!」
何だかんだ言っても、これまでの戦績からランス自身もあの2人の強さは知っている。だからこそ、使者に選んだのだ。簡単に死ぬ様な者を選んだりはしない、という事だ。
「とりあえず、リーザスの中に入ったら あまり騒がしくするなよ……? 今はまだ良いにしても」
「は、はぅ……。すみません……」
「がはははー、へっぽこへっぽこー」
「……火爆破」
「あんぎゃあああ!」
それは いつも通りの光景。
だが あがる火の手は、希望の灯にも見える。
最終決戦が迫っているというのに……、決して変わらない光景を見て、強くそう思えるのはリーザス軍の皆。だが 与えられた自分達の役割も必ず果たさなければ、勝利を手繰り寄せる事は出来ない。
全身全霊を賭け、自分達の勝利を信じて リーザスへと突き進むのだった。
〜リーザス城〜
玉座の間では 歓喜の声が上がっていた。
負け続けていた時の事を思えば、考えられない程だ。
だが、その歓喜した内容が信じられないものだった。
「こ、降伏に応じただって!? リーザス軍が?」
その報告に驚きのあまり、立ち上がるのはハンティだ。
パットンは喜びに身体が震えていた。
「本当なのだな!?」
何度も確認をしていた。その度に首を縦に振る。
「は、はい。それに使者が既にきております」
その使者の存在がより一層信憑性を増していた。
「(この状況で? 妙過ぎる。そんなの……)ぱ、パットン」
ハンティはパットンに言い聞かせようとしたのだが、歓喜で震えているパットンには何も伝わらないのは目に見えていた。
「ぐははははははは! そうかそうか、通せ!」
その巨体を震わせながら大声で笑い始める。
そして 現れた使者を見て 目を輝かせていた。
「死神。貴様がリーザス軍の使者か。……もう1人は」
「……先の戦いにおいて、鬼と形容された異国の戦士です」
パットンに耳打ちをする従者。
それを訊いて、更に笑みを浮かべていた。解放軍の二強とも言っていい者達が降伏しに来ているというのだから。
「
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