第三章
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「選んで下さったのですね」
「はい、そうです」
あえて美人を美女として見ての言葉であった。実際に彼はそう確信していた。
「バスもベッドも全てが充実していて。では」
「このお部屋で朝まで」
「そうされますか?」
「貴方がいいというのなら」
そうするとだ。美人も返してきた。
「共に朝まで楽しみましょう」
「では。今から」
小泉は内心今日は最高の結末になると喜びながら美人と共に十階に向かった。四人目まででも充分満足していた。しかしである。
最後が最高の相手ならばさらにいい。有終の美だ。それを飾れるからだ。
喜びを胸にエレベーターの中で美人と共にいた。美人の身体からは濃厚な香りが漂う。それは香水のものだけではなかった。その香りは。
美人自体からの香りもあった。まるで薔薇の香りだ。しかも野薔薇の。
これだけの香りを放つ相手は小泉もはじめてだった。エレベーターの中のその香りにすら喜びを感じながら十階に着いてであった。
その部屋に入った。そして。
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