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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第八十三話 大きな誤算なのです。
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いあったのを覚えているわ。あ。まさか手加減してたとかないでしょうね〜?」
アレーナが、じろ〜〜りという目をアンネローゼに向けるが、
「いいえ、私が手を抜けばラインハルトにすぐに見破られます。あれは本気だったのよ。」
と、自然に返されてしまった。
「嘘〜〜、信じらんない。」
という表情が面白いと大笑いである。笑い転げて、ケーキを食べたのにもうお腹が空いた気分だと皆が言いあう。アンネローゼは「少し前に焼いたクッキーがあるからそれをとってくるわね。」と、立ち上がって邸の中に姿を消した。
「仕方ないわね。そんなに食べていると晩御飯が食べられなくなっても知らなくってよ。」
という一言を言い残して。
「・・・で、戦況は?」
うって変わって生真面目そのものになった顔つきのアレーナが尋ねる。
「敵の襲来を押し返しこちらが逆攻勢を行ったが、要塞を制圧するに至らず、です。」
ラインハルトはそう言ったが「フロイレイン・フィオーナらはよくやってくれています。」とも、感慨深そうに述べた。
イゼルローン要塞攻防戦は、アーレ・ハイネセンが襲来してから都合3度の戦闘があったが、いずれも決め手を欠くまま推移している。ヤン・ウェンリーが攻めの手を打てば、フィオーナがそれを阻止し、フィオーナが攻めの手を打てば、ヤン・ウェンリーがそれを阻止する。そんな図式が転生者たちの脳裏にはあった。これがヤン・ウェンリーが総司令官になり、本腰入れてイゼルローン要塞を落としにかかったならばどうなるだろう、とも。
 また、彼女が内々に報告してきた情報の一つによれば、どうもイゼルローン要塞には敵の情報部員が潜伏しているらしいとのことである。いくつかの戦闘が行われているが、敵が待ちかまえていたかのごとく布陣していた、というのがその理由だった。この場合の敵が、自由惑星同盟か、はたまたフェザーンを指すのかは不明であったが、それ相応の手段を取ることを彼女は言ってきていた。
「本気と書いてマジと読む。どうやら向こうは本気のようね。到着早々に要塞主砲をぶっ放すなんて。あなたの教え子が要塞前進という手を打たなかったら、一方的に叩きのめされていたわよ、イゼルローン要塞は。さすがはフィオーナというところじゃない?」
前世からの親友の賞賛ぶりにイルーナはかすかに憂いを帯びた顔つきで首を振った。
「それでもかなりの被害を被ったわ。それに、要塞前進はあの子のアイディアじゃないから。」
「あなたは教え子にはいつまでも手厳しいわね。」
苦笑いしたアレーナが、ラインハルトに視線を移す。
「どうする?このままこう着状態にして出方を待つ?」
「いや、それは私の望むところではありません。出兵の許可が下り次第私自身が艦隊を率いてイゼルローン要塞に向かうつもりです。」
『あなたが!?』
転生者である『姉』二人がそ
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