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銀河HP伝説
突撃!!聞かん自慢。
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「う、うるさいわね!ちょっとでも空気を和やかにしようと思っただけよ!」
ティアナが顔を赤くした。
「それにしても、アイゼナッハの奴、いったいどこに行ったのだろう?」
ミッターマイヤーが言うと同時に、アイゼナッハが姿を現した。一同の格好を見ると、彼はとてもすまなそうな顔をして頭を下げたのである。
「おい、アイゼナッハ。謝るだけではだめだ。俺や皆の軍服のクリーニング代は払ってもらえるんだろうな?」
ルッツの問いかけに、アイゼナッハは当惑そうにし、跳ね上がった後ろの毛をつまんだその時、バサバサッとまた一羽の鳥がやってきた。一同が身構えたが今度は杞憂だった。その九官鳥はアイゼナッハの肩に留まった。そして九官鳥は一同の質問に主人に代わってこう鳴いたのである。
「ヤ〜。」


 その翌日、軍務が終わった提督たちは今度はルッツの旗艦を尋ねることとなった。ルッツの旗艦スキールニルは、フォルセティ級2番艦であり、姉妹艦と比べ推進部の形状が異なっている。4基配置された通常航行用核融合推進機関を強化することにより高い機動性を実現し、フォルセティ級最速を誇る推進力を発揮する。攻撃力も30センチ級主砲(中性子ビーム)を8門装備し、同盟軍の巡航艦程度なら一撃で撃沈することが可能である、ということなのである。
「昨日はアイゼナッハの艦でひどい目にあったが、ルッツは大丈夫だろう。何しろ提督の中でも常識人だからな。」
ミッターマイヤーがそういうと後ろを歩いていたアイゼナッハは申し訳なさそうに姿勢を低くした。彼はクリーニング代を払ったがそれだけでは申し訳ないと、妻の手製のお菓子を持って歩いて回ったのである。もっとも本人の口からは謝罪の言葉はなく、ただジェスチャーがあっただけだったのだが。
「わからんぞ。俺はアイゼナッハが鳥を飼っていることに今まで気づきもしなかった。ルッツの奴が『何か物騒な猛獣』を飼っていたとしても俺は不思議には思わん。」
「口が悪いな!卿も!」
ビッテンフェルトの言葉に顔をしかめながらワーレンがたしなめる。
「第一旗艦にそのような猛獣を積み込めるわけがなかろう。」
「やぁ!ご一同、わざわざお越しくださって恐縮ですな。」
ルッツが颯爽とした姿を艦の乗降口付近に現した。提督たちはルッツの出迎えを受けて、副官たちがと列する中を艦内に案内された。
「卿の旗艦には、いったいどのような趣向がなされているのか興味があるものだ。」
ロイエンタールが言うと、
「いやいや、私の方はそれほど大それたことはできません。こうして個人の旗艦を運用できるだけでもありがたいと思わなくてはなりませんからな。ですが時には私とて趣味に没頭したくはなりますから、その辺りでしょうか、お話しできるとすれば。」
「ほう?卿の趣味とは?」
「あれこれ話す前に、実際にご覧いただい
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