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ブレイブソード×ブレイズソウル~偽剣と共に歩む者~
魔剣との出会い
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なかった
その魔剣が、中身が空っぽの只の玩具ならば
その教会の…ボロボロとはいえ大理石で作られた床に、深々と突き刺すことが出来ただろうか…?
それが玩具ならば、何故莫大な魔力を発しているのか…を………
『……………』
教会の入り口から少し顔を出し、辺りを見回す
軽く見た感じでは冥獣は居ない様だ
「つーか…暴れすぎだろ…?」
先程の歪みが発生した場所に負けず劣らず辺りの木々がへし折られ、一部の木は縦や横に一刀両断されていた
……この森だけ自然破壊されまくりである、森の主がいるならばさぞ怒り狂う事だろう
「…さて、居ないみたいだし…」
早く帰らなきゃな、と続ける前に目の前に巨大な黒の塊が落ちてくる
ドスンッ!
それは――
【ハカイィ…ハカイィィィ!!!】
先程から暴れていたであろう冥獣だった
「ウッソだろ…!?ちょっとしつけぇぞ!?」
悲鳴のような声で文句を言っている間にも問答無用とばかりに大剣を振り下ろしてくる冥獣
咄嗟の事に手に持っている魔剣で防ぐ
ガギィン!
とてつもない金属音が響きその魔剣は十夜に迫る大剣を防いだ
とは言え衝撃までは殺しきれず、刀身を支えていた左腕がゴキリと音を立てた
「ぐっ…!?」
咄嗟に左手を離し冥獣の大剣を別の方向へと逸らす
…冥獣は三度地面に大剣を埋めることとなった
「今だぁッ!!」
その隙を見逃すはずはなく、手に持った魔剣を未だ地面から引き抜こうとしている冥獣の背中目掛け全力で振りかぶる、それは剣技とも言えぬ子供が棒切れを振るうような一撃だった
―――そして
ザシュッ…?
【ア…アァァァ…】
―――その身体は、半分へと分かたれた
鮮血が舞い上がり、小さな呻き声とともに息絶える
物言わぬ骸となった冥獣それは段々と消えていき
そして後には何も残らなかった
「………終わり…か…?
…は、はは…冥獣も、案外対したことはないんだな…」
こちらの損害は左手のみ、しかも骨折程度だ
―――…一歩間違えれば死んでいた、そう確信できる
初めての戦闘で相手が冥獣ともなれば、奇跡と等しい結果である
生き残った、嬉しいことの筈なのに手の震えと速すぎる心臓の鼓動が収まらない
「…俺が…殺した…冥獣とはいえ、生きている者を…」
ザンッ、と手から落ちた魔剣が地面に突き刺さる
――これが、十夜の、人生初の【殺し】であった
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「…帰るか」
空が闇に染まる頃、教会の十字架に座り込んでいた十夜は顔を上げ、立ち上がる
その顔には涙の跡が残っていた
「…今日の事は忘れよう、これは全部悪い夢だった…」
自らに言
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