第3章 リーザス陥落
第96話 悪魔回廊再び
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〜ノースの街 リーザス解放軍司令本部〜
一先ず大小怪我人は出たが、死者を出さなかった。
あの攻撃の規模を考えたら奇跡だと言っていいだろう。勿論、神魔法で回復をしてくれるヒーラー達の活躍も大きい。
そんな中でも ロゼさんの 万能アイテム乱れ打ち にはいい加減慣れたとは言っても やはり驚く。一応ロゼ自身も神魔法を使う事が出来るのだが、圧倒的にレア回復アイテムでの治療の方が大きいから更に驚きだ。
その財源は非常に気になるし、後々の請求額や要求が怖くなってくる、と言うものだが それでも現時点では非常にありがたいから、考えない様にしていた。
「……とりあえず、判った事がある。カタパルトの様な兵器を使ってるのかと思ったんだが、あれは モンスターだった。コンタートル。……あの規模だと数匹程度じゃすまない。無数にいると推察できる」
本部にて、ユーリの言葉を皆が聴いて、納得をしていた。
かなみ自身も『大きな四足の生き物を見た』と言っていた。他にも目撃者も多数いる。
全員から特徴を訊いて、導き出した。ユーリの言う様に 《コンタートル》と言うモンスターを使役していると言う事。
「……そのモンスターを大量に配備して、城壁を守っているのね。あいつらは沢山モンスターを使ってるから、今更驚かないけど」
志津香もゆっくりと頷いた。
ホッホ峡でのヘルマンとの戦いで何度も魔物使いとは相対した。デカントも何体もいたから、今更モンスターが増えても驚いたりはしない様だ。……厄介に思ったとしても。
「うーん……、またモンスター。ヘルマンのお得意、魔物使い隊って事ね。……それもあの数だからユーリさんが言う様にいい魔物使いがいるんだと思う」
「かー……、そりゃきついな。さっさと撤退して正解だった。こっちの攻撃は届かねぇのに受けばっかじゃなぁ。性に合わねぇってもんだ。オレは責めの方が良い」
マリアとミリが其々感想を口にしていた。ミリの妙な発言は話半分に聞いているのはご愛敬。
「エクス将軍の白の軍とアスカ、メルフェイスの紫の軍。それに加わった青の軍。こっちの戦力は向こうに比べても決してひけを取らない筈なんだけど……、今回ばかりはきついみたいね。リーザスの護りの強力さが自分達に向けられるとは思わなかったわ」
我が国ながら脱帽だ。と言いたい気分なのはレイラだ。
元々ヘルマンとの戦争は代々続いてきていて ヘルマンの攻撃力の前に虐げられた歴史もある。何度も侵略され そして 護り続けた結果 現在において、リーザスは強固な護りを築く事が出来ているのだ。高い城壁は地の利もあり、護りに徹すればどんな攻撃も跳ね返す。……今までに比べれば被害は少ないのだが、手立てが少ない。今までは相手も攻めてきていたのだが、今回は護
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