見つかった
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「うわ、結構人いるかも・・・」
「王様を暗殺しようとしてるんだもん、そりゃ人は多いよ」
至るところに人が配置されており、あまりの数に圧倒されてしまう。でも強そうな奴はいないかな?雑兵ばかりが集まった安っぽい集団なのかも。
「おい!!お前たち」
「あん?」
他にも詳しく調べようとしていると、後ろから声をかけられレオンが振り返る。
「そこで何をしている」
そこにはどう見てもアジトの周囲を警備していた、敵と思われる男が立っていた。
「うわ!!見つかった!!」
「レオンさん警戒してなかったんですか?」
「してなかった」
てっきり役割のないラウルとレオンが敵が来ていないか確認していると思っていたのに、二人とも一緒になってアジトの方を見ていたらしい。こういう時に役立たないな!!レオンは!!
「動くな!!手を頭の――――」
「永久凍土」
「ごはっ!!」
俺たちを怪しいと判断した男は抵抗しないように命令してきたけど、言い終わる前にレオンからキツい一撃がお見舞いされる。
「もういい。すぐにここから――――」
「どうした!!今変な音が・・・」
戦闘するなと事前に言われていたので今すぐに撤退を図ろうとするが、その時にはもう遅かった。レオンのパンチの音で心配した敵兵が様子を見に来ると、この状況を理解し信号弾を上げる。
「結局こうなるのか・・・」
「わかっていたことだけど・・・」
まもなく信号弾を見た敵が集まってくることは確実。せっかくアジトの場所を突き止めたのに、無意味なものになりそうだ。
「やっと修行の成果を出せるね!!」
「楽しみ!!」
落ち込む俺たちとは異なりやる気満々のサクラとラウル。あとでリオンさんに怒られるかもなのに、元気で羨ましいなぁ。
「逃げれる隙ができたら引くからな」
「了解」
周囲を囲まれ逃げ場が完全になくなる。だが、それでも決して突っ込んでいったりはしない。目的はあくまて逃げること。一瞬でも隙ができたら、すぐに撤退する。
「突撃!!」
「オオッ!!」
「「あ・・・」」
その趣旨をサクラたちにも伝えようとしたが、それよりも早く少女たちが動き出してしまう。
「俺、撤退できない気がしてきた」
「奇遇だな、俺もだよ」
ハァッとタメ息を漏らし、顔を上げる。一抹の不安を拭えないが、やるしかないと腹を決めて戦闘へと入っていった。
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