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ブレイブソード×ブレイズソウル~偽剣と共に歩む者~
プロローグ
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界は只今絶賛冬真っ盛りであった

「ったく…【火の魔石】でも持ってくれば良かったか?」

刺すような寒さに愚痴を漏らしながら見慣れた街を歩く

「…誰も居ないな、流石にこの寒さじゃ出て来てる奴は居ないか…」
「――よし、久々に森の方行ってみるか」

街に人が居ないと確認するや否や、すぐに踵を返し街の反対側にある森へと向かう








―――突然だが、ここらのモンスターは大人しく滅多に人を襲わない
むしろ友好的なモンスターさえ居る始末だ

…とは言えモンスターと仲良くする奴なんて殆ど居ない

…そう【殆ど】だ、一握りとはいえモンスターと仲良くする人間も中には居る

「おー、皆元気にしてたかぁ?」
『キシャシャシャッ!』
『グルォォォォ?』
『~~~♪』

…この少年、十夜もモンスターと仲良くする、言っては悪いが変な人間である
十夜の周りにはカニ型のモンスター、クマ型モンスター、妖精等が大量に群がる
一見すると大量のモンスターに襲われている一般人だが、それらの頭などを撫でているその人間の姿を見れば目を疑うだろう

「ははっ、くすぐったいって…!!」

群がっているモンスター達は揃って黄色い体色を持つ、俗に言う【光属性】のモンスターだった
十夜は必ずと言って良いほど光属性モンスターに懐かれる………一部例外は居るが

「ほぉら、離れろって…挨拶しに来ただけなんだからさ」

『キシャァ…』
『グル…』
『(´・ω・`)』

十夜が一声掛けるだけでモンスター達は大人しく離れる
………寂しそうに森の奥に消えていくモンスターに少し罪悪感が滲んだ苦笑をしながら手を振る

「さて、完全にやる事無くなったな
………よし、帰って二度寝するか」

物凄い寒いし、と小声で付け加えてもと来た道を戻る…
―――瞬間

ドクン

「ッ!?」

とてつもない魔力の波動が辺りに広がった
その余波か、地面が揺れ木の上に積もっていた雪が落ちてくる

ドクン…

「いきなり何だよ!?帰ろうと思った矢先にこれかぁ!?」

ドクン…ドクン…

心臓の鼓動にも似た重苦しい魔力の波動に気圧されながらも声を張り上げるあたり流石と言えば良いのだろうか…

そして…

ドクンッ?
ゴォォォォッ?

一際強い波動の後、前方から吹雪のように積もった雪が迫ってくるのが見えた

「ちょっ!?ウソだろ!?」

咄嗟にその場に蹲りやり過ごす
たまに混じっている木の枝や小石等が痛いがこの際そんなことはどうでも良い

「(さっきの波動…【冥獣】…?いや、それよりも…!)」

そうしてやり過ごし、吹き荒れる魔力の嵐が収まる頃には…
あたりの木々は
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