第二章 Lost Heros
果てなき希望
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魔導八天
その二刀の天剣・反天剣が、"LOND"の胴と腕を挟み取り、蒔風が勢いのまま上空へと飛び出して行った。
ギリギリと挟み込まれる"LOND"だが、腕に力を込めてその進行を止めている。
しかし、それは確実に食い込んできており、引き裂くのも時間の問題だ。
「は・・・ははは!!それで!?オレを倒してどうする蒔風!!お前は消える・・・その力でな!!甲斐の無い話だねェ・・・皆のために立ち、それでいて自分は消えんのか!!理解者もなく、悪にも善にも染まりきらず!!実に虚しい男だ!!貴様は・・・・空っぽだ!!」
「・・・・・・・・貴様はそう思うかも・・・しれん」
「あん?」
「だがな・・そいつぁちょっと違うんじゃないか?"LOND"」
「なにが・・・・」
「だったらなんでオレの胸は、今こんなにも熱く・・・・満ち足りてるんだ?」
「な・・・グォぉぉオオオオオオオオオオオ!!!!」
「倒させてもらうぞ、"LOND"。貴様はオレたちの敵としてのそれだ・・・今まで何度も倒してきたものだ!!!」
ザクッ
「グぅゥゥゥウウウウウウウうう!!!!」
「そんな物を今さら相手にだなんて・・・笑えるぜ。貴様はただの的になっただけだ!!!!」
ブツンッ
「オグゥぅッッ!!!!う、腕がァァアアアアアアア!!!!」
「お前は・・・俺を・・・・「マイカゼシュン」を敵に回した・・・・・・」
「そんな・・・・・・・そんなぁァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
「「そんな」・・・・・か・・・・・・その言葉がわかっていれば、まだ救いようはあったかもな」
斬ッッ!!!
"LOND"の身体が上下左右の四等分に分かれる。
一瞬再生するかと思われたそれはしかし、傷口が輝きだしてすぐに崩れて消滅した。
断末魔の一つもあげず、"LOND"はその場で消え去った。
「へ・・・消え際はあっさりしてやんの・・・・・な・・・・」
そうして、蒔風が地面に落ちていく。
翼を出す気力も体力も使い果たした。
魔導八天は手から離れ、消えた。
十五天帝は鞘に戻ってから消えた。
両腕を広げ、蒔風の身体が地面に落ちていく。
その風は、どうにも心地よい。
そうして・・・・・・
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