第二章 Lost Heros
その時世界で起こっていたこと
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れない”・・・・・そんな人間がいて、歪まないとでも思いますか?そんなことはありません。そんなことがあっては、生きる気力をなくし、先もなく堕落し、最後には何もかもがどうでもよくなって・・・・もしかしたら周囲を巻き込む破滅へと迷いこむかもしれません。ですが、彼はそれでも歪まなかった」
「なんで・・・・」
「それは「あなた達」がいたからですよ。世界を旅する前、彼はあなた達の作品物語をすべて知っていました。そして、憧れたのです。夢見たのです。「自分もあんな風に、皆を救いたい」と。だから彼はあそこまでまっとうな人間に、これまで歪むことなく生きてこれた。
彼は言っていました。「死を恐れない、なんてのが強さだなんて、オレは嫌だ。みんなみんな死を恐れ、それでも必死に抗い頑張ってハッピーエンドに持って行ったんだ。それが強さだって、オレはそうありたかった」って・・・・でも、今回彼は・・・・・」
「そうだったからこそ・・・僕らに勝った・・・勝ててしまった・・・・」
「そうなるかもしれないことは、彼もよく知っていました。でも、その結果がわかっていながら、実行しました。彼は嫌だったんです。世界の理不尽で、自分の憧れがいなくなってしまうのが。あなた達は彼を英雄だ、最強だと思っているかもしれませんが、とんでもないです。
彼の正義を作り、そして、ここまで歩ませてきた根源は、間違いなくあなた方なんですから。あなた方が、彼にとってのヒーローだったんですよ・・・・・・」
「そして、全てが終わって・・・僕らは戻された・・・・・・」
「平穏な・・・もう何も起こらない・・・」
「そう、世界の選別は終わりました。これで本当に、この世界は安定したんです」
その一連の話で、彼ら全員は理解した。
自分たちは守られていた。
しかし、彼は英雄ではなかった。
彼は、憧れだった自分のヒーローを守った、ただのファンだった。
そんな一介の男が、なまじすべてを救えるような力を手に入れて、そして必死になって守ったのだ。
だから、彼はあんなにも「主人公」をやってこれていた。
当然だ。
彼はその憧れ達を元に、憧れ達と共に戦ったのだから。
そして、彼は・・・・・・・
「それで・・・・・舜は?」
「そうだ・・・・・その選別が終わって、舜はどうしたんだ?」
「・・・・・・・」
「まさ・・・か・・・・・」
「彼はWORLD LINKの発動者です。当然、リストにはその名が連ねられています・・
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