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世界をめぐる、銀白の翼
第二章 Lost Heros
終結→破滅
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わった・・・終わらせた・・・・・」





左腕の斬り口を布で縛って止血する。

そして蒔風がケタケタと笑いながら、右腕を広げて上空を仰ぎ見、狂ったように声を上げた。




「やった!!やったぞ!!!これでいい・・・これでいいぞ・・・・!!!」




そうして、懐中時計を取り出して、その針を見る。



もうほとんど頂点だ。
あと一度もない角度に迫っている。




「間に合った・・・ハァ・・・ハァ・・・間に合ったぞ・・・・あ・・が・・・・」




その時計を投げ捨て、狂気に取りつかれたように笑う蒔風が、どこともなく足をふらつかせて進む。

しかし、すぐに倒れ込んで木に寄りかかってしまった。


だが、それでも蒔風は嗤っていた。




「さあ・・・・はじまるぜ・・・・こっからだ!!!来いよォ・・・・・この瞬間のために、存分に練って来てやったんだからな・・・・」



蒔風が気から手を放し、自分の足で立つ。

ガクガクと震えながら、メトロノームのように揺れながら、蒔風が上空を仰ぎ見た。



「かかってこいよ――――世界」




直後、地面に捨てられた時計の針が頂点を指した。





そして、蒔風の身体がビクンと揺れ、ガクリと崩れ、そのままの表情で倒れた。




「――――――――――――――――!!!!!!」




言葉にならない悲鳴が上がり、一人の男が誰もいない森をのたうちまわる。







彼の心に、「総て」が圧し掛かっていた。









to be continued

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