第二章 Lost Heros
終結→破滅
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それだけで蒔風は終わる。
「ゼッ・・・ゼッ・・・ゼッ・・・ぅプッ・・・ゲホゲホッ!!!・・・・・」
「舜・・・・」
「・・・・・・・・」
もう終わりというところで、クラウドが剣をゆっくりと振って構えながら、蒔風へと声をかけた。
今の蒔風は本当にボロボロで、この声が聞こえているかもわからない。
しかし、それでも訊かないわけにはいかなかった。
これできっと、最後だから。
「なぜ・・・こんなことをしたんだ・・・・・」
「・・・・・」
「お前は・・・!!全てを救うんじゃなかったのか・・・・・!!!」
「・・・・よ・・・・」
「?」
「もう・・・疲れたよ・・・・」
「なに・・・・?」
「速く・・・終わらせようよ・・・・なぁ・・・」
「・・・・・・・・」
「クラウドォ!!!」
そうして、蒔風がクラウドへと疾走した。
いまだこんな力が残っていたのかと驚愕するクラウドだが、蒔風の勢いはどう見ても弱々しい。
こんな状況から動いた、という事に驚いただけで、その勢い自体はたいしたものではないのだ。
「・・・・ハァあっ!!!」
ズッ、ドンッ!!!
その蒔風へと向かって、クラウドが剣に気を込め、地面に叩きつけて剣気を放つ「破晄撃」を放った。
それが一瞬の速度を以って蒔風と衝突し爆発、蒔風を空中に跳ねあげさせる。
「ォ・・・・ぁ・・・」
「フッ!!!」
その蒔風へと飛びあがり、クラウドが合体剣を解除し周囲の宙にばらまく。
しかし、いつもと違う事がある。
クラウドの身体に、魔晄の青白い光が灯った。
それはいつものことだ。それはいい。
だが、クラウドがはじき出した剣は蒔風を360度囲むように展開され、更にはその剣には、まるで分身したかのように魔晄で形作られたクラウドが着いて行っていた。
そして
「ハァァッッッッッ!!!」
各クラウドが己の剣を握って蒔風へと突っ込み、同時にそれそれ十五撃斬り込んだ。
本来の超究武神覇斬と、そのVer.5を合わせたようなその技が、対象を一瞬で切り刻んでいく。
ゴォッ!!と、一連の攻撃を終えてクラウドがその剣撃の中心から抜け出し、空中で振り向くことなく、その中心(おそらくは切られた蒔風がいるのだろう)を背にし、止まる。
彼の手にファースト剣が残され、分身が消え、地面に残りの剣が突き刺さって行く。
確実に斬った
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