第二章 Lost Heros
最終戦、最後の一人
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を避けながら、ディエンドライバーで殴っていく。
と、蒔風の後方頭上にフェイトが現れ、その首を狙ってバルディッシュサイズフォームを振るった。
その左足は怪我をしており、血でボロボロになっていた。
おそらくは回避しようとした瞬間、蒔風が掴んで引きとめたのだろう。
蒔風が何をつかんで彼女を止めたのかは、わかりきっている。
その右腕に握られているモノがそれだ・・・・
蒔風は右手に握ったそれをフェイトに突き出し、その鎌を寸前で止めさせた。
「お前・・・ッッ!!!」
「やらんのか?ならおれがやろう」
蒔風がそう言ってグシャリ、と非常に耳障りで嫌な、炭を握り潰したような音がし、その「人」の首が握りしめられもろく崩れた。
直後、その体が光と変わって消え去り、それが長門の姿の写ったカードへと変化する。
「有希さん!!!」
「厄介な長門やれてよかった。礼を言っとくぞ」
「お前・・・!!!」
その言葉に、フェイトがバルディッシュからハーケンセイバーを放ち、それとともに飛び出してきて蒔風へと自身も切り掛かる。
計六発のハーケンセイバーと、フェイト自身とで計七つの斬撃が蒔風へと迫る。
(掛け値なしの七発同時斬撃!!片腕じゃ防ぎも弾けもしない。躱しても大樹さんが狙い撃ってくれる。さあ・・・)
「終わり・・・だ・・・・!!!」
その考えのもとに、フェイトが蒔風へと突っ込んだ。
フェイトの後方ではディエンドがファイナルアタックライドのカードをディエンドライバーに装填して準備をしていた。
―――彼女の考えは正しい。
今の蒔風にはこれを防ごうにも、フェイト自身の攻撃は受け切れない。
うまく弾き、流したとしても、同様にフェイトの攻撃には弾き返されてしまうし、そうして体がはみ出た瞬間にディエンドに撃ち抜かれるだろう。
だからと言って最初から回避などしたら当然ディエンドに撃たれるし、そもそもそんな大きな動作では下手をしたらフェイトにだって切り捨てられるかもしれない。
そう、彼女の考えは正しいし、十人に聞いたら十人は「倒せる」と答えただろう。
だがそれは、そこに「相手が蒔風だったら?」という項目がなければ、だが。
この男に、「決死」はない。
それに、あくまで死に対してだけだが「覚悟」もない。
だから、「やる」と思った瞬間にはその行動がとれるのだ。
たとえそ
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