第二章 Lost Heros
最終戦、開幕
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「―――――ぁぁぁあああああああああああ!!!!」
ガキッ!!!
出来なかった。
逸らされた矢の先に、メサを駆け昇ってきた翠が勢いのまま飛びあがり、己が十字槍「銀閃」の先端でからめ捕り、蒔風へと真っ直ぐに投擲した。
「な!?」
「疾駆せよ、隼の刃よ!!!」
ゴォッ!!!
その先端にシュツルムファルケンを携えた銀閃が蒔風へと再び一直線に伸びていき、着弾して爆発した。
投げた際に前に伸ばした腕に引っ張られるように翠の身体が宙で動き、爆発を縦回転をしながら乗り越えてそのままメサの下に降り立つ。
と、爆炎の中からヒュンヒュンと銀閃が回転しながら飛び出してきて、それを翠が見もせずに後ろ向きでキャッチする。
ビッ、とそれを振るってから肩に掲げ、肩越しにメサの上の炎を見上げる翠。
しかし、その目が見開かれ、次の瞬間彼女は風足で走り出していた。
ヴォォン!!!!
直後、その炎の中からエンジン音が響き、バイクに跨った蒔風が煙の中から飛び出しそのままミサの下に飛び降りてきて走りだした。
視線の先には翠が走っている。
それに追いつこうと、蒔風がバイクのアクセルを更に捻った。
改造でもしているのか、その速度は風足のそれに到達し、蒔風がその後を追う。
「案内してもらうぜ・・・翠!!!」
「この速度に・・・!?マズイ・・・くっ・・・」
ドォっ!!!
翠がどこかへと連絡を取りながらさらに疾走するが、ところどころから出血しながらも、蒔風はまったく振りきられることもなくそれについて行く。
その先には巨大な岩山。
どうやら洞窟になっているようで、その中へと翠が奔って入る。
(ついてくるか・・・・?来るなら来い・・・あたしたちが相手してやる!!)
天然の岩石の洞窟。
所々天井に穴が開いているらしく、中は結構見えるようだ。
そこを蒔風が翠を追って疾走し、どんどん先へと進んでいく。
無論、天然というだけあってその洞窟には脇道が多く存在する。
今彼らが走っている洞窟が真ん中のモノのようだが、この穴よりも大きな脇穴もある。
そして蒔風が洞窟を走っていると、右の壁(所々にちいなさ穴があいている)からうっすらと光が見えてきた。
外か?
蒔風は、最初こそそう思った。
が、直後にそれは違うと知った。
ドォウ!!
瞬間、その薄い
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