第二章 Lost Heros
最終戦、開幕
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て飛んで行き、雲の上にまで到達したシグナムだが、凄まじいエネルギーを足の方から感じていた。
間違いない、蒔風だ。
今ここでそれを感じると言う事は、相手は自分の位置を捕捉している。
(まさか・・・ここまで撃ってくると言うのか!?)
今シグナムがいるのは雲の上。
といっても最上層ではなく、その少し上にも雲はあり、その中間層辺りだ。
だが、その高度で捉えてくるなど・・・・!!!
しかし、メサの上に立つ地上の蒔風は確かにその方向を見て右腕に力を込めていた。
混闇を礎に練り込む力は「雷旺」「絶光」
それを砲撃として、その腕から解き放つ。
「・・・雷光砲」
ギャォオッ!!!!
凄まじい音がした。
まるで空間そのものを削ぎ落すような摩擦の音を立てながら、その砲撃が真っ直ぐにシグナムの元へと向かって行った。
「ッッッ!?!? そんな・・・くそッ!!!レバンティン!!!」
《Jawohl!!Bogenform.Sturmfalken!!》
その波動を肌で感じ取り、シグナムが身体を返して見えぬ蒔風へと向け、その弦を引いた。
「翔けよ隼ッッ!!!」
ドシュッッ!!!!
そしてまた、シグナムも撃ち放った。
炎と衝撃波を撒き散らしながら、放たれた矢が蒔風へと一直線に突貫して行った。
そして、蒔風の放った雷光砲とシュツルムファルケンがすれ違い、先に放たれた雷光砲がシグナムの身体を包んで消し飛ばした。
が、放たれたシュツルムファルケンは消えない。
まるで彼女の意志が宿っているかのようにその勢いは衰えるどころか更に増し、斜め上空から蒔風を突き貫かんと奔った。
蒔風がそれを見つけたのは、着弾するまで後五秒という時点だ。
雲を突き抜けた瞬間、それが炎と共に現れ周囲の雲を焼き消してきた。
円状に雲が開かれ、その中心を走る一本の矢。
が、それほどの猶予があって対処できない蒔風ではない。
「風林火山」で最も硬度の高い「林」を真っ直ぐに矢へと向け、それが着弾した瞬間に手首を捻ってその軌道を逸らす。
斜めの鋭角度から突っ込んできた矢が、 その動作によってくの字に折れて蒔風の真後ろへと逸れて行った。
が、その反動が全くないわけではない。
右腕が引っ張られるかのように後ろに巻き上げられ、そのまま体がグワンと回転して蒔風がその場に膝をつく。
しかし、これであれの脅威は凌ぐことが――――
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