第二章 Lost Heros
銀白VS薄緑
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ったようには見えない。
だから蒔風は、狂気じみた邪悪な笑みを浮かべて、理樹に向かって右手で手刀を、その首をへし折ろうと振り下ろした。
が
それはゴスッ、という音とともに押しとめられた。
蒔風の手刀は間違いなく理樹に振り下ろされた。
理樹はバリアを張っていない。
かのように見えた。
しかし、理樹はしっかりとバリアを張っていた。
しかも、その強度は今までのモノと比にならないほどに硬い。
「これが・・・僕の力の最高/硬だ」
「鎧・・・だと!?」
理樹が微動だにせずにその体を動かす。
その全身を、見えないほどに薄く、それでいて最高強度のバリアで覆っていた。
「は・・・・でもそれじゃあ動けるはずが・・・・」
ドゴッ!!
「が・・・・」
「動けるよ?そういうふうにしたんだ!!」
理樹の身体が異常な速度で動いて蒔風を攻め立てる。
それに対して右腕一本ながら受けきる蒔風。
理樹自身の格闘能力はそこまで高くはない。
しかし、その腕や足を覆うバリアの硬さに、受けるたびに防御しているはずのこちらの腕が傷ついていく。
更に言うならば理樹は自分から動いていない。
理樹は自分を覆うバリアの方を動かす事で、自分の身体を動かしていた。
故に、無理な動きもできる。
そのために少し身体が痛むが、そうも言ってられない状況だ。
耐えられる許容範囲内で、全力で動く。
今や理樹に手出しできる者などいない。
この鎧こそが理樹の今の最高の力。
持てる力のすべてだ。
「さあ・・・終わらせるよ。今までの事、これからの事、全部!!」
「テメェ・・・」
蒔風が理樹を睨む。
その姿にはバリアを纏っているなど思いもよらない。
なにも見えないのだ。
それほどに薄く、体に密着させたバリア。
普通に立っているようにしか見えない。
これが、翼人。
今、立場が逆転した。
理樹が見下ろし、蒔風が見上げる。
戦いの終わりは近い。
to be continued
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