第二章 Lost Heros
銀白VS薄緑
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。そんなことをしてはつけ込まれて返り討ちにされるだけだ。
だから、相手が来たときにその数倍はあるカウンターを入れよう。
こちらは決して攻撃を受けてはならない。さっき蹴りの一発を受けて分かったが、理樹自身の耐久力は決して高くはないからだ。
それゆえに高い防御力なのかもしれないが、だからこそこのバリアは破られるわけにはいかない。
そして、彼はこの戦いでも学び、経験し、成長していた。
彼はかつての悲劇を、幾度も繰り返してきた虚構世界での経験で乗り越えた。
その繰り返しの記憶はない。
しかし、体にしみこんだ経験は生き残っているのだ。
彼は、何一つとして無駄にせず、取り込んでいく。
それこそ、努力の最終形態。
彼の成長率は果てしないものだった。
「チ・・・テメェ・・・いつまでも受け切れるとか思ってんじゃ・・・・!!!!」
「な・・・・・!?」
「ねェェェェェエエエえええええぞ!!!!」
「ゲふっ!?おグっ・・・・は・・・・!!」
が、それでも彼との経験の差は大きい。
彼は《the days》時代にすでにそれなりの強さを持ち、さらに世界をめぐって戦いを経てきたもの。
彼の拳がまるで蛇のようにうねり、攪乱、そして渾身の一撃を打ち放ってきたのだ。
それが理樹の腹部に命中、腹を押さえて理樹が転がる。呼吸が一瞬止まった。
「オォラァ!!!」
「ぐ・・・あああああ!!!」
と、そこにさらに蒔風の右拳が理息の顔面に放たれた。
無論、それ自体はバリアで防げる。
威力も速度も、不可能なものではないはずだ。
しかし、一瞬呼吸が止まったのが悪かったのか、ついにそのバリアに亀裂が入った。
しかも、それだけではなく、拳は半分ほどこちら側に突っ込んでまで来たのだ。
そのバリアの欠片と衝撃にとって、理樹は後ろに転がった。
さっきの声はその時のだ。
受け切れるはず、それが受け切れないかった。
それは仕方のないことだろう。攻撃に続く攻撃、しかも呼吸が途切れていた。
しかし、そうわかっていても、その事実は理樹を確実に焦らせた。
どうするどうする・・・・・
もう生半可な(それでも蒔風の攻撃のほとんどを受け切ってしまうのだが)バリアではだめだ。
しかし、それほど強固なバリアでは瞬時には出せないし、だからと言って展開しっぱなしでは動けない。
・・・・・・・・・
「そう・・・か!!!」
「何を思いついた?さあ・・・やってみろ!!!」
そうして、蒔風が理樹に駆ける。
理樹はバリアを張
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