第二章 Lost Heros
銀白VS薄緑
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僕を舐めすぎていない?」
だが、そんな満身創痍でも、彼は一切臆することがない。
死を恐れない彼にとって、「死にそうである」などというのは一切戦闘に躊躇いを持たせない。
せいぜいが「痛くて動きにくい」くらいの認識だ。
そんな男を直視し、次第に気分が悪くなって理樹が視線を逸らす。
ゴガッ!!!
その瞬間、理樹の側頭部を蒔風の蹴りが襲った。
しかし、そこにはバリアが張られ、理樹には一切届いていない。
「よそ見したと思った?そんな簡単にやれると思った?」
「・・・・少しは思ってたな」
「バカにするな!!!」
ドォウ!!!
理樹の翼が大きく開かれ、そこから発せられるオーラで蒔風の体が吹き飛んだ。
地面に背中を打ち、肺から空気が吐き出される。
「かッハ・・・・・て・・・めえは・・・・」
「?」
「てめえは・・・・あっさり倒すって決めてんだよ!!!」
ドンッ!!!
青龍刀では無理だと悟ったのか鞘に納め、蒔風の右手に光が集まり、それが腕の細さにまで圧縮、光速を以って打ち出された。
絶光尖
貫通力と瞬間的な速度を誇り持つこの絶光の力を、さらに細めて貫くことに特化した「尖」にして打ち出す、絶光系最高の攻撃。
それを蒔風が理樹に向かって撃ち放った。
しかし
バチィン!!と、「弾く」という事をまさに音で表したかのような音とともに、理樹のバリアでそれは難なく防がれてしまった。
その事実に、蒔風が流石に冷や汗を流す。
最高攻撃力を誇る雷旺砲も防がれ、最突力を持つ絶光尖も効かない。
いま、改めてこの翼人の強さを感じた。
こいつに効く攻撃なんてものがあるのだろうか?
「それだけ?だったら・・・・・」
「ッッ!!こいやァ!!」
「こっちから行くよ!!!」
ザゴン!と理樹がバリアを柱状にして自分の背中から地面に突き出し、その反動で一気に飛び出してくる。
そして、蒔風の懐に一瞬で踏み込んできた彼は、バリアを拳にまとわせ、それだけでなくそれで巨大な拳を作って蒔風を殴りつけた。
その拳の大きさは通常の拳の五倍ほどもあるか。
バリアを自由に組み上げれば、このようなナックルを作り出すこともでき、それがこれだけの硬さを持っているのならば十分に脅威となりうる最たる例だ。
が、それを蒔風は右掌で受け、受けて触れた瞬間に掌を下げながら舞うようにするりと回して後ろに流す。
そして、カウンターでそのまま右拳を理樹の顔面に正面から突き出した。
し
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