第二章 Lost Heros
銀白VS空我U
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た。
そのタックルに、蒔風の体が掻っ攫われる。
その衝撃だけにはなんとか耐え、身体の上と下がおさらばするような状態にはならずに済んだ蒔風だが、首だけを回して後ろを見てギョッとした。
そこには巨大な岩がある。
このまま突っ込めばあの岩は砕け、自分もどうなってしまうのかわからない。
しかもこうしている間にも自分を捕まえている腕はメキメキと締め上げる力を上げつつあるのだ。
「チョ・・・タンマ・・・・!!」
「・・・・・・ォアッ!!!!」
ドゴォァ!!!
そうして、まるで牡牛のように岩に突っ込みそれを粉砕させたクウガが、蒔風を手放して勢いを止めた。
すると当然、蒔風の体は慣性の法則に従ってしばらく地面と水平に飛び、ほどなくして地面を削りながら滑って転がる。
「い・・・ガぁ・・・・・」
痛みに呻く蒔風。
その腹部はグルリと真っ赤に染まっており、再生したばかりだった左腕は折れているのだろうか、おかしな方向に曲がっている。
さらに全身はクウガの肩の棘から発生した斬撃波でズタズタにされて血でベトベトだ。
その骨もすぐに再生しまっすぐになったが、その痛みはいまだ消えない。
ダメージは体に染みつく。
(こ・・・このままでは・・・・いや・・・死ぬのは別段いいんだが・・・それでは意味がない!!)
「俺には・・・・やらねばならないことがある・・・・・!!!」
そう言って何とかして傷を再生で治し、メモリを抜き出す蒔風。
その行為にどうしたのかとクウガが動きを止めたが、いまさら恐れることなどない。
このまま叩き潰してさえやればいい。
そうだ・・・・
必ず
目の前の男を
物言わぬ肉の塊に変えてやるのだ・・・・・・!!!
「小野寺君!!!」
その攻撃をやめようとしないユウスケに、五代が叫んで声をかけた。
「あまり攻撃的になると・・・君自身が危険だ!!」
「・・・んです・・・」
「え?」
「いいんです。気にしないでください。俺は決めてるんです」
そうして、クウガが蒔風を改めて見、その言葉の先を言った。
「みんなの笑顔を守るためなら・・・・究極の闇にもなる・・・・!!」
「小野寺君!!!」
《ワールド!!!》
「おおおおおおおおおおおお!!!」
蒔風が飛びかかり、その体を締めあげようとする。
無論、その程度で身体も足も揺るがぬクウガは、そのまま蒔風の頭を掴んで強引に引き放そうと腕に力を込
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