第二章 Lost Heros
銀白VS英雄王
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を振るう。
無論、魔力などまだ切れないし、この男はもはやこの一撃で吹き飛ばすと決めたのだ。
しかし
ゴン、という音と共に、力なく握られた蒔風の左拳が振りあげられたそれに触れていた。
それと共に充填された魔力が消えうせ、エヌマ・エリシュが強制解除される。
目の前の現象に信じられないのか、再び下がってそれを振るうギルだが、蒔風が左足だけの跳躍で接近、再び同じように拳をつける。
たったそれだけ。
たったそれだけで彼の発する問答無用の必殺技は封じられた。
「エヌマ・エリシュ・・・・ね。発動すればその質量だ。消しきることはまず不可能。しかし・・・・・」
「お・・・の・・・・」
「天理乖離す開闢の「星」だもんな。発動前にこうして拳をつけちまえば・・・・お前の「星」は「打」ち「滅」ぼされる。」
「れぇぇぇええええええええええええ!!!!」
ゴシャッ!!!という生々しい音と共に、開翼した蒔風の頭突きがギルガメッシュの鼻面にめり込み、その整った顔面を少しへこませる。
そこから左手だけで後頭部を掴んでさらに顔面に膝をいれ、髪の毛数本をブチブチと言わせながら、その体を投げて地面に叩きつける。
たったそれだけの動作だが、その速度が開翼、しかも加速開翼で通常の数倍の速さだったら、その威力はどれほどのものだろうか?
叩きつけられたギルガメッシュは地面に練り込み、その口から血を吐きだして動きが止まる。
「受肉している、って言うのがお前の弱点でもある。いくら英霊とは言え、受肉している以上瞬時に回復とはいくまい!!!」
「こ・・・の・・・・」
《ワールド!!!》
蒔風がメモリを抜き、もう一度起動、挿入する。
すると身体から黒いカーテンのようなモノが帯状に出てきて、彼を食らおうとそれを触手のように伸ばす。
「間桐桜謹製の「影」・・・融けて吸われて消滅しろ」
「が・・・お・・・・・・のれ・・・・・・」
蒔風の足元から、まるで沼のように広がる黒い影。
ありとあらゆる生物を溶解し、吸収する魔術。
間桐桜が「反転」した時に発生させた闇。
それを以って、蒔風が激しかったこの男を、静まりの中に消して見せた。
無論、この間に電王が何もしていなかったわけではない。
しかし、デンライナーからの砲撃ではギルガメッシュが吹き飛んでしまうかもしれないし、接近しようにもエヌマ・エリシュにアヴァロン、更にはこの「影」だ。まったく手が出せない。
「ギルガメッシュ・・・確かにお前は強い。オレの身体も結構やられた。だがな、傷ついた状態でな
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