第二章 Lost Heros
銀白VS英霊U
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「ッッ!!まず・・・・」
そうしてその場から動いて回避しようとするセイバー。
彼女はこの攻撃を、本家本元のランサーからくらったときにそのスピードと幸運ランクでなんとか避けた(肩には当たったが)経験がある。
故に、今のこのスピードならば避けられると思ったのだ。
しかし、彼女には読めなかった。否、読むことなどできないと言うべきだろう。
なぜならば彼女は「王」だ。しかも、その中でもことさら誇り高き「騎士王」である。
そんな彼女が、卑怯な手、外道な行いをする蒔風の思考など読めるはずもなく・・・・
ドンッ!!
その槍は手首のスナップ程度に「放たれ」、凛の心臓に突き刺さって彼女を消した。
「凛!!」
「リン!!!!・・・クッ・・・魔力が・・・・!?」
カランと、赤い呪槍が地面に落ちる頃には、魔力の供給のなくなったセイバーはいつもの姿に戻っていた。
「圧水」
そして直後、蒔風のつぶやきと共に川の水がセイバーを包み込んで水球に閉じ込める。
彼女は水の上を歩ける。これは湖の精霊の加護によるものだが、それゆえに彼女は泳ぐという事を知らない。
最近は士朗とプールに行って練習していたらしいが、今の甲冑姿で泳ぐほど出来るわけがない。
その水の中で、セイバーがジタバタと暴れるが、圧水からは逃げられない。
そしてその中から見える光景に絶句した。
士朗が、投影した「干将莫邪」を振るって蒔風に向かって行ったのだ。
士朗は半人前だ。
しかし、彼の持つ固有結界「無限の剣製」は絶大な威力を誇るものだし、それを全開させれば蒔風を止めることはできる。
しかし、先ほども言ったように彼は半人前だ。
何らかのバックアップもなしに固有結界は展開できないし、そもそもリリィへの形態変化のために、魔力をかなり使っている。
果敢に蒔風に攻め込み、攻撃をかわしていく士朗だが、あえなく蒔風の刃に倒れる。
それを見て、セイバーの脳内で血管が切れた気がした。
蒔風は士朗の始末を終え、セイバーを包む圧水を絞って彼女を潰すか、と振り向いて腕を出す。
直後、その水が弾けて爆散した。
周囲を雨のように水が覆い、一瞬で地面に落ちる。
そこに立っていたのは漆黒の甲冑に身を包んだ暴君がいた。
「貴様・・・死んだぞ」
「それはおかしいねぇ。まだ生きてるわけだが?オルタさん?」
セイバーオルタ。
彼女が反転し、その属性が「秩序・善」から「秩序・悪」へと変わり果てた暴君だ。
その力は―――力だけは通常
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