第二章 Lost Heros
銀白VS英霊U
[2/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
スウェーで、しゃがんで、バックステップで
そんな簡単な動きでセイバーの剣を避けていく。
「この剣を見切るか・・・・!!!」
「典型的な西洋剣じゃねえか。ンなもん見切るもくそもねぇよ・・・っと」
ゲシッ、と
蒔風が剣を振るセイバーにケンカキックをかまして後退させる。
その攻撃はあまりにもあっさりと入れられ、セイバーの自信とプライドが揺れた。
彼女は最優のサーヴァントとしてカテゴライズされている。
そんな彼女が、超一級とはいえ暗殺者である彼にこんなにも遅れを取る。
あり得ない。が、それがまた蒔風のありかた。
「オレは真っ向からより背中からブスリが一番得意なんだよ。お前と最初にあった時の模擬戦でもそうだったろ?」
「だったらよぉ・・・・俺なんかの相手はどうだい!!!!」
ボボッ!!と、空気を貫く音がしてランサーの槍が蒔風に放たれる。
その槍はランサーを飛び越えて回避した蒔風の上着を引っ掛け、それを穴だらけにしてしまう。
ランサーの背後にまわり、「天」で突き刺そうとする蒔風だが、それはいとも簡単に止められる。
「チッ」
「どうした?もっとまじめにやれよッ!!!」
死の呪いを持つ槍を、ランサーが振るって蒔風が避ける。
と、そこに叩きこまれる凛の宝石魔術。
その目的は蒔風の気を逸らすことだが、狙いはすべて急所を的確にとらえている。
「今よランサー!!」
「オレァもうちっと楽しみたかったんだがな・・・・」
「そんなこと言ってないでさっさとする!!!」
「わぁったよ・・・っと!!」
背後から迫る宝石魔術に対し、背中に生やした翼で振り返ることもなく防御するが、目の前のランサーの動作に双眸がきつくなる。
槍の先端に魔力が回り、赤くうっすらと光って宝具が発動される。
「刺し穿つ死翔の槍!」
ドスッ!!という音がして、鮮血が散る。
この宝具は決して派手なものではない。
ほかの英霊が持つ超絶的な武器に比べて、いってしまえば地味な方だ。
だがしかし、その威力はどの宝具よりも遥かに高い。放たれさえしてしまえば、必ず相手の心臓を打ち砕くのだから。
そして
「放てれば・・・・な」
その槍は蒔風の心臓を貫いていなかった。
貫いているのは、蒔風の手の平。しかもそれは槍の突出によるものではなく、蒔風が自ら手を出し、貫かせて握ったものだ。
魔力充填、宝具開放。
ならばすでにこの槍は「心臓に刺さっている」はずだ。槍を「放つ」という行動は、後付けに過ぎない。
しかし、彼は用心のために「ワー
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ