第二章 Lost Heros
銀白VS御社&太転依
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蒔風が簡単な獄炎弾を放って裕理を吹き飛ばしたのだ。
あまりにいきなり、そして崩れた体制ということもあって、直撃こそはしなくとも裕理の体が焦げる。
最初の叫びと静止はここでのことだ。
裕理が吹き飛んだのを見て、まだ倒れていないと思いながらも、蒔風が向かってきたベナウィの槍を銃身で受け止める。
数秒してから、ベナウィの槍と蒔風の銃が互いに押し返し離れ、そこからもう一度振り戻し、ベナウィが槍を蒔風に突き放った。
それを脇腹数センチで躱した蒔風がベナウィの眉間に銃口を突き立てて発砲。ベナウィは体を回転させてそれを回避し、その回転のまま蒔風の右につき、銃を持つ腕をわきに挟み掴んだ。
額が裂け、血が流れてきていたが、あの至近距離で銃弾をかわしたのはさすがといったところか。
蒔風の動きと銃が抑えられ、羽入がついに動いた。
その能力を解放し、時間操作能力をいかんなく振るい始める。
蒔風がベナウィを振るい放そうとすると、その瞬間にベナウィは消え、ほかの場所に移っていた。
また、銃弾を羽入に放つと見えない壁に押しとめられて反転、蒔風の肩口に着弾した。
その反撃を受け、蒔風が銃を落とす。
しかし、地面に落ちる前に蒔風がそれを足で軽く蹴り上げ、宙に浮いたそれを後ろ回し蹴りでベナウィに蹴り飛ばした。
それをベナウィは槍を使うこともなく避ける。
否、避けようとした。というのもつまり、その飛距離はどう見ても彼の足元で落ちてしまうであろうものだったからだ。
それを見て、嫌な予感のしたベナウィはその場から走って離れ、銃との距離を取った。
横にずれてから蒔風に突進するベナウィ。
背後では銃が地面に落ち―――おそらく、一緒に小型爆弾でも仕掛けていたのだろう、猛烈な爆発を起こしていた。
その爆風を背に、より加速したベナウィが蒔風に槍を突き出してくる。
その槍を蒔風が焦った表情で白羽取りし、刃を折ろうと力を込めた。
と、その瞬間に再び彼が消える。
見渡すと羽入がベナウィと共に蒔風から離れた場所にいるではないか。
「時間操作・・・・での避難か」
「誰もやらせませんです・・・・ボクがみんなを守るんだ!!」
それは、かつて、そして今も。
土地神としてみんなを守ってきたオヤシロ様の信念。
守ってきたなどと言われても、自分はずっと傍観者だった。
そして、教えられたのだ。生きる意志の強さを。その強さを、もう失わせないために
「あなたを・・・倒します!!柳桜!!」
そう叫んだ羽入の手に、七支刀と呼ばれる形をした剣「鬼狩柳桜」が光を放って顕現する。
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