噂と悪魔
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キル『オーバー・リセル』
7連撃の攻撃で、ボスの残りHPは軽く吹っ飛んだ。
そして、パリンと音が鳴りポリゴンへと姿を変え先程までボスがいた場所に『Congratulations!』の文字が浮かんだ。
それと同時に俺の目の前にウィンドウが現れ、『LastAttackBonus』の文字の下に装備の名前があった。
──片手剣が2本も…?
1本はエリュシデータという名の片手剣、もう1本はロストアッシュという名のこちらも片手剣だった。
俺は後で可視化してみようと考えながら、OKボタンをタップした。
「アキ君、LAおめでとう。」
「いえ…これはヒースクリフさんが手伝ってくださったからですよ。」
「お、おい…!紅の死神だぞ、早く捕まえろよ!」
歓声の声の中、血盟騎士団の中のプレイヤーが1人アキを指さしながら怒鳴った。
「お前何言って…」
「何言ってじゃねぇ!ソイツは、ビーターで殺人者だ!目の前にいるんだ、捕まえるのが当たり前だろ!」
その言葉に限界だったのか、アスナが反応しその男を睨みつける。
「貴方ね…!アキ君はビーターじゃないわ!それに、殺人者でも無いわ!」
「うるせぇ!殺人者の肩を持つ気か、それならお前は、お前らのギルドは今日から人殺しだ!」
「…!?」
「おい、お前いい加減に!」
──アスナ達をコイツは今なんて言った?
俺は無意識に右手に力が入り鞘から剣を抜き、キリトやアスナ、関係の無い2人のギルドメンバーを侮辱した奴を剣で刺していた。
「…アキ?」
「人殺しは俺だ、他の奴らは関係無いだろ?」
「あぁ…!紅の死神が、人殺しがぁ!」
ソイツは自分のHPが少しずつ減っている事に怖くなってきてのか、俺の剣を抜こうと足掻いている。
「やめるんだ、アキ君!私のギルドメンバーが悪い事をした、だがここで彼を殺さないでくれ!」
「アキ君、駄目!」
「アキやめろー!」
キリトが俺を殴り、ソイツから剣を抜いた。
「何すんだよキリト!」
「何すんだよじゃねぇ、今お前何しようとしてたか分かってんのか!」
──何しようってソイツを…。
俺は改めて自分がした事を思い出した。
──俺…今殺人者じゃない奴を殺そうとした…?
「あ…ぁ…うわぁぁぁぁ!」
「アキ君!」
俺は自分の行動に怖くなり、膝から倒れ意識を失った。
傍に誰かが寄って来たが誰かまでは分からなかった。
「……くん。」
──誰なんだ君は…顔が見えない…?
「ごめんね…、ごめんね…。」
──何で、どうして泣いてるんだ?
「私のせいで、……に人を!」
気づけば
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