艦娘とスイーツと提督と・17
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てだから中身がーーー」
「あっつううううううううう!」
やりやがった。何か沖波、お前から五月雨と同じドジっ娘のアトモスフィアを感じるぞ。
「そりゃ出来立てだからな、中のあんこは凶悪なレベルで熱いだろがよ……ほれ、烏龍茶」
悶え苦しむ沖波に苦笑いを浮かべつつ、グラスに氷を入れた烏龍茶を出してやる。沖波、涙目になりながらもグラスを受け取り、一息に飲み干した。
「はぁ……死ぬかと思いました」
「轟沈理由:あんまんなんて報告書に書けねぇから、それは勘弁してくれ……」
ウチの鎮守府の伝統芸能なのか?食べ物絡みで轟沈しかける奴がたまにいるのは。
「ふ〜っ、ふ〜っ……はむはむ、やっぱりあんまんは美味しいです♪」
少し冷めて食べやすくなったのか、少しずつかじってポワポワしている沖波。何というかこう……小動物系な癒しを感じる光景だ。何となく、栗鼠(リス)とかハムスターっぽい。
「あんまんも美味いがな……個人的にはピザまんとかカレーまんの方が好きだな俺は」
そんな事をぼやきつつ、蒸籠から取り出して2つ目のあんまんにかぶりつく。因みに今回用意したあんまんは3種類、つぶあん、こしあん、黒ごまを練り込んだ黒ごまあんの3つだ。
「あぁ、ピザまんとかカレーまんも美味しいですよね」
「だろ?あの手軽な感じがいいんだよな」
「でも、ご飯の前にアレを食べちゃうとお腹が膨れてしまうので、あんまり食べないんですよ」
まぁ、それは胃袋の小さい駆逐艦ならではというか。
「まぁ、ウチの連中は艦種に限らず食べる量に差があるからな。あんまり気にはすんなよ?」
「あ、ハイ。その辺はもう……浜風さんとかみたいになりたくないですし」
「あん?何でいきなり浜風の話になるんだ?」
「だって、浜風さんお風呂から上がって体重計に乗る度にこの世の終わりがやって来た!みたいな顔をするんですよ?」
「あ?あ〜……成る程」
浜風のそのリアクションには思い当たる節がありすぎて困る。あの娘は駆逐艦なのによく食べるのだ……その辺の軽巡なんぞ目じゃない位には。
「ま、それも人それぞれだ。寧ろ夕雲型は痩せすぎじゃねぇかと俺ぁ心配してんだぞ?」
「え、そうなんですか!?わかりました……姉さん達にも伝えておきますね!」
「お、おぅ……」
『何だか嫌な予感がするが……気のせいか?』
後日、夕雲から「提督はもっと肉感的な女性がいいんですってね?ふふふ、善処するわ♪」と妖艶な笑みを浮かべて言われ、軽く悶絶したのは内緒の話。
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