第3章:再会、繋がる絆
閑話9「恋」
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。性格も違う部分が多いのに。」
「そうかな?私はそうは思わないけど...。」
「雰囲気というか....うーん...表現しづらいんだけど、とにかく似ている部分があるんだ。」
“何か”が似ている。言葉にはできないが、優輝はそう思った。
「魂が似ているとか、そういうものかしら...?」
「うーん...どうだろう...。」
それもどこか違うと、優輝はなんとなく確信していた。
「...他にも...皆は知らないけど、前々世...導王の時に侍女長にアリス・エッズィーラっていう女性がいたんだけど...彼女も安那や桃子さんにどこか似ている節が...。」
「...共通点とかはないの?」
「ない...かなぁ?アリスに至っては、性格も容姿も似てないし...。」
優輝曰く、その女性はムートとして死ぬまで決して裏切らずについてきてくれたらしく、緋雪...シュネーもムート以外で信用していた数少ない人物である。
「まぁ、さして気にする事でもないかな。」
「そこまで仄めかされると気になるんだけど...。」
「いや、だって気のせいかもしれないし。」
しかし、優輝は観察眼が凄いため、周りは一概に気のせいと断じれないのである。
そのため、アリシア達はそれが気になってしょうがなかった。
「...そろそろ翠屋に戻るか。じゃあ久遠、またな。」
「うん、またね。」
子狐の姿に戻った久遠を胸に抱いていた優輝が、そう言って帰り出す。
アリシア達も引き留める理由はないので、そのまま優輝は戻っていった。
つい先ほど言っていた事は気になるが、これ以上聞いても分からないと悟ったようだ。
「どうする?」
「どうするって言われても....。」
「話す内容なんてもうない...よね?」
そして、アリシア達も話す事がなくなったため、そのまま自然解散となった。
なお、それぞれが帰宅してから、これからの優輝との接し方について自分しか話していなく、皆に聞きそびれたと気づくアリシアであった。
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