第3章:再会、繋がる絆
閑話9「恋」
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うだけど....意外、っていうか...。」
それでも誰かが好きだった事に驚きを隠せない司と奏。
前世が同じ世界だからこそ、余計に驚きが大きかった。
「司と奏も知っている人だぞ?二人共、一度は会った事あるし。」
「えっ、そうなの?」
自分たちも知り合っていたと言われ、二人は誰なのか記憶を探る。
「....あ、もしかして...安那さん?」
「ええっ!?安那ちゃんに恋してたの優輝君!?」
優輝の知り合い且つ、自身も出会った事があるという情報から、正解を導き出す奏。
司もその名前を聞いて驚愕する。
「優ちゃんに恋させるなんて...その人ってどんな人なの?」
「そんな僕を難攻不落みたいな扱いしなくても...。...まぁ、中学からの友人で、同僚でもある人物だ。奏と同じ病院に入院した事があってな。その時に奏と知り合った。ちなみに、名前は天野安那。特殊な事なんて一切ない普通の子だよ。」
司(聖司)と共通の友人で、優輝がお見舞いに行った同僚だったので、司と奏の二人とも知っている人物だったのだ。
「容姿は...美由希さんぐらいのスタイルで、すずかを茶髪にした感じが近いかな。創造魔法で何とか表現...っと。こんな感じだ。」
「あ、普通に美人だね。」
言葉だけでは分かり辛いと、優輝は創造魔法で立体映像のように映し出す。
「性格は...アリシアを結構大人しくしたみたいだな。」
「...それって、私がお転婆って事?」
「自覚あるんだな。」
「嵌められた!?」
実際は自爆しただけなのだが、優輝はそれを華麗にスルーする。
「ち、ちなみにいつ頃に好きになったの...?」
「...高校に上がった時ぐらいかな...?大学に進学してからは、疎遠になっていていつの間にか冷めてたな...。決定的なのは、司...聖司が殺されてからだ。助けられなかったのが悔しくて、心に余裕をなくしてしまったから、恋愛事に興味を向ける事もなかった。」
「そ、そうなんだ...。」
「...責任を感じるなよ?これは僕の心の問題だからな。」
言わなければ責任を感じそうだからと、優輝は司に釘を刺しておく。
「まぁ、きっかけなんてないものだ。友人として接してたのが、偶然片想いに発展しただけって話さ。特筆するような事なんてないぞ?」
「いやー、優ちゃんが恋愛してた時点で特筆モノだよ。」
「人生を青春に使ってなかっただけで、僕だって恋くらいするっての。」
珍しく照れながら葵の言葉にそう返す優輝。
なお、そのギャップに既に優輝を好いている者はノックアウトされかけた。
「....そういえば、安那って何気に桃子さんに雰囲気?が似てるんだよな
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