第三十九話 おぢばがえりその七
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「あくまで合格したらだけれどね」
「用意がいいわね」
「もうそこまで決まってるのね」
「じゃあ時間のある時は詰所の事務所にいるのね」
「そこで働くのね」
「そうなの」
このことも決まっています。
「他のひのきしんもさせてもらうけれど」
「御飯もお風呂もあるしね、詰所って」
「お部屋も多いし」
「そうなの、だからね」
それで、です。本当に。
「詰所でひのきしんさせもらいながらってね」
「ううん、寮じゃなくてなの」
「修養科の人達みたいになのね」
「詰所からっていうのね」
「そう、部活もして」
大学でもです、とはいっても入る部活のことはまだ考えていないです。果たしてどの部活に入ることになるでしょうか。
「そう考えてるわ」
「アルバイトはしないのね」
クラスメイトの一人が尋ねてきました。
「そっちは」
「あっ、アルバイトね」
「どうなの?」
「いや、あまりね」
実は今までアルバイトのことは考えていませんでした、言われてはじめて意識しました。
「考えてないわ」
「そうなの」
「別にね」
アルバイトについてはです。
「いいかなって思ったわ、今ね」
「そうなの」
「お金も大事だけれど」
このことは誰でもだと思いますが。
「それでもね」
「ひのきしんね」
「欲を忘れてってことね」
「ええ、お金は生活出来たら」
私としてはです。
「それだけあればいいから」
「うわ、凄い無欲ね」
「世の中お金お金って人いるのにね」
「いるわよね、本当に」
「お金の亡者っていうかね」
「だって出直したらそれで終わりよ」
天理教でjは死ぬことを『出なおす』と言います。一旦死んでそれからまた次の人生を送るからです。ただ人になるかどうかはわかりません。
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