第四十七話 成長その三
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「だから」
「そう、二十代三十代じゃね」
「本当にこれからね」
「これからどんどんね」
「何かをしていくんですね」
「そうなるわね」
将来があるというのだ。
「まだまだね」
「じゃあ私は」
優子は笑って副所長に自分のことを話した。
「まずはいい人と結婚します」
「交際相手の人いたわね」
「はい、います」
その通りだとだ、優子も答えた。
「信頼出来る人です」
「蓮見さんのことをお話出来るかしら」
「出来る人ですね」
「ではね」
「彼にですね」
「蓮見さんのことを受け入れてもらって」
「そうしてですね」
優子も応えて言う。
「結婚して」
「幸せになってね」
優子もというのだ。
「貴女も」
「わかりました」
「そしてね」
副所長は優子にさらに言った。
「家庭も持ってね」
「子供もですね」
「幸せは色々だけれど」
「子供もですね」
「幸せの一つだから」
このことは紛れもない事実だからというのだ、結婚と家庭そして子供だけが幸せでないこともまたそうであるがだ。
「そうした幸せを手に入れたいのなら」
「それならですね」
「ええ、手に入れてね」
「そうします」
「けれど今は基本的に待っているわね」
「そうですね、あの娘が戻って来るのを」
「待つことも大事ね」
この言葉はだ、副所長は自分にも言った。
「時として」
「そうするしかない時はありますね」
「私もそうした時があったから」
「ありますね、誰にも」
「貴女は基本待つよりも、よね」
「動く方です」
自分の性格を振り返ってからだった、優子は答えた。
「待つより、ですが」
「待つことはするわね」
「そうしないといけない時は」
「ではね」
「今は、ですね」
「待っていてね」
「わかりました」
こう副所長に答えた。
「そうしています、この町で」
「蓮見さんが帰るまで」
「そして帰って来たらまた」
「幸せになのね」
「過ごします」
こう言うのだった。
「また」
「結婚していたら三人で」
「そうしていきます、子供が出来ていても」
そうしていてもというのだ。
「幸せに過ごします」
「そうしていくのね」
「そう考えています」
「ではそうして幸せになっていってね」
「是非、そして」
「蓮見さんも」
「幸せにします」
優花、彼女もというのだ。
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