外伝〜仔猫の宅急便〜後篇
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レア大尉は真剣な表情でレンに問いかけた。
「無理ね。ユーゲント皇帝達が全員死亡しているんだったら、さすがにオリビエお兄さんを”非常時によるエレボニア帝国の代表者”として認めるでしょうけど、全員生存している上世間では貴族連合に”保護”されている事になっているもの。まあ、オリビエお兄さんがメルキア皇帝になったかつてのヴァイスお兄さんみたいにエレボニア皇帝の地位を簒奪するつもりだったら、話は別だけどねぇ?」
「無茶言わないでくれ……私はヴァイスのようにそんな大それた野望を考えた事は無かったし、これからもそんな恐ろしい事をするつもりはない。第一帝位継承権を持たない私が父上からエレボニア皇帝の地位を簒奪してしまえば、エレボニアは更に混乱するよ……」
意味ありげな笑みを浮かべたレンに視線を向けられたオリヴァルト皇子は疲れた表情で答えた。
「うふふ、だったら何とか先程挙げた人物達の中で誰か一人でも貴族連合から奪還して和解交渉に挑むか、もしくは第三者――――七耀教会やリベールのような他国や国際的な立場を持つ他勢力に”非常時によるエレボニア帝国の代表”として超法規的措置として認めてもらうしかないわね。―――最も下手をしたら内政干渉になりかねない事に他勢力がオリヴァルト皇子を”非常時によるエレボニア帝国の代表”として認める事に力を貸してくれるとはとても思えないし、現状のそちらの戦力じゃ、誰も奪還できない所か返り討ちにあって、死ぬか捕まるかのどちらかでしょうけど。」
「……その口ぶりですと、まさかメンフィル帝国はユーゲント皇帝陛下達の幽閉場所を掴んでいるのでしょうか?」
レンの話を聞いてある事に気づいたクレア大尉はレンに問いかけた。
「ええ。ユーゲント皇帝、プリシラ皇妃、セドリック皇太子、そしてアルフィン皇女の幽閉場所は全員掴んでいるし、それ所か現在行方不明の”ラインフォルトグループ”会長のイリーナ・ラインフォルト会長や貴族連合に逮捕された帝都知事のカール・レーグニッツ知事の居場所も掴んでいるわよ?」
「!」
「ええっ!?か、母様の居場所まで知っているんですか!?」
「父さん達はどこにいるんですか!?」
意味ありげな笑みを浮かべたレンはアリサとマキアスに視線を向け、レンの話を聞いたシャロンは目を見開き、アリサと共に驚いたマキアスはレンに訊ねた。
「それを教える訳にはいかないわねぇ?レンが答える最後の質問内容は和解交渉の件についてなのだから、和解の件とは関係のない話を教える訳がないでしょう?」
「そ、そんな……」
「……ッ……!」
「……………」
しかしレンの口から出た非情な答えを聞いたマキアスは辛そうな表情をし、アリサは唇を噛みしめて顔を俯かせ、シャロンは真剣な表情でレンを見
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