ケッコン協奏曲 〜赤城〜
3-β.戦慄と混沌のピンク鎮守府
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から、私だって嫌いではないですし、むしろ好きですよ? でもそれは、仲間としての好きというか戦友としての好きというか……いやいや待て待て。なぜ私はここまで慌てているんだ。いけない。私の頭もこの魅惑の異空間に囚われ始めている……。
「あ、あの! 皆さん!!」
「? 赤城さん? どうしたのです?」
ダメだ。一刻も早くこの場から離れなくては。私の頭もだいぶこの空気に毒されてのぼせ上がっている。このままでは私も、ここにいるみんなと同じく……
『ろ、ロドニーさん……私は、私はあなたを……』
『あ、アカギ……私も……お前の事が……』
いやいやいやいやありえません。こういうことを考えてしまうこと自体、私の頭がゆだっている証だ。離れなくては……一刻も早く、この場から離れて自分を取り戻さなくては。
「私は戻ります!!」
「どうしたのですか? 具合でも悪いのですか?」
「あ、いや、決してそういうわけでは……!」
「そうですか? さっきから顔が赤いですよ?」
「え、えっと……その……」
鳳翔さんに余計な心配をされ、その弁明を必死に考えるが……困ったことに、うまく言い訳が出来ない……と私が四苦八苦していたら……
「んー……」
「!!??」
「熱は……」
鳳翔さんが、私のおでこに自分のおでこをピトッと合わせ、私の熱を優しく測ってくれた。……あ、いや、測った。ひんやりとした鳳翔さんのおでこがちょっと心地よく……あ、えっと、冷たい。私の目の前にある鳳翔さんの顔はとてもキレイでちょっといい匂いが……あ、ちょっと待って違う。えーと、息遣いを感じるほど、距離が近い。
「ひ、ひやぁあッ!?」
「赤城?」
「や、やめてください鳳翔さんッ!」
「え……でも、ちょっと熱あるっぽ……」
「大丈夫です! 大丈夫ですから!! 触らないでくださいぃいッ!?」
茹だった私の頭が過剰反応し、つい大げさに反応してしまった。悲鳴を上げて鳳翔さんから顔をそむけ、後ずさりした私を、鳳翔さんが悲しげな眼差しで見つめる。お願いですから。お願いですからそんなしょんぼりした顔をしないで下さい鳳翔さんッ!!
「赤城さん、大丈夫なのです?」
「本当に体調が悪いんじゃないのかアカギ?」
やめて下さいッ!! 新婚ホヤホヤのカップルからうるうるした瞳でそんな風に言い寄られたら、私の頭がさらに茹だるじゃないですかッ!
「コワイカ〜……」
あなたもいつの間に私の肩に乗ったんですか二世さん!! だから私の顔に頬ずりするのはやめて下さいッ!!
「こ、これ以上私を惑わせないで下さいぃいいいッ!?」
「あ、アカギッ!?」
「赤城さんっ!」
「ああっ……私の、大切な赤城が……!!」
「どさくさに紛れて変なことを言わない
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