ケッコン協奏曲 〜赤城〜
3-β.戦慄と混沌のピンク鎮守府
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前と仲良くなれて本当によかった……』
『集積地さん……』
『これからも仲良くしてくれ。ずっと友達でいてくれ。イナズマ』
『電は……イヤなのです』
『え……』
電さんが集積地さんの方を振り向いた。真っ赤な顔で両手をギュッと握りしめて、何か固い決心を秘めた眼差しで集積地さんを見つめているのがよく分かった。まさかとは思うが……
『集積地さんと友達はもう……イヤなのですっ!』
『え……も、もう私とは、仲良くしてくれないの……か……?』
『違うのです! 集積地さんとは、もっと仲良くなりたいのです!!』
え……ちょっと待って下さい。これってまさか……
『しゅ、集積地さん!!』
『……!? は、ハイ!』
『電と……け、ケッコンしてほしいのですッ!!!』
電さん本気ですか……? いや相手が深海棲艦さんだから心配してるんじゃなくて、そもそもあなたも集積地さんも女性でしょうに。
『イナズマ……!!』
あなたもあなたで、なに憧れのバレー部の先輩から告白された女子中学生みたいな顔して感激してるんですか集積地さん。あなたもう大人でしょ。そこは大人の余裕で電さんのプロポーズを受け流して下さいよ。両手で口押さえて涙目でうるうるしてるヒマがあるなら、早くそのプロポーズをうまくを受け流して下さい。
「電さん、大胆ですね……」
「コワイカ……」
こっちの二人は二人で、ほっぺたを少し赤くしながら、電さんと集積地さんの行く末を見守っている。その様は、まるでかわいい後輩同士の告白を見守る、先輩OLのようだ……あ、いや、以外とその例えは例えになってない気が……
『イナズマ……私は……!』
『集積地さん!!』
『私は……イナズマ……ッ!』
なんだかこの果てしない異空間についていけない……天龍二世さんはとりあえず置いておいて、鳳翔さんも熱い視線を投げかけていて、この空間の中で間違っているのは自分なんじゃないか……そんな気さえしてくる。
ここで、『例えば私だったら……』と無駄な妄想をしてみる……
『ろ、ロドニーさん……私は、私はあなたを……』
『あ、アカギ……私も……お前の事が……』
……ないわー。提督以上にないわー……。想像以上にげんなりする。
ロドニーさんと私なら、もっとこう……
『アカギィィイイイイイッ!!!』(どーんばーん!!!)
『ロドニーさぁあああんッ!!!』(ぶおーんぶおーん!!!)
『『ゲフゥウッ!?』』
……これだ。先日の稽古のような、本気の潰し合いによる相互理解。これが一番しっくり来る。この時点でどこか間違ってる気もするが……愛情表現が死闘ってのが、我ながらドン引きだ。だからといって電さんと集積地さんのような甘々な関係になるってのも、なんだ
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