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ソードアート・オンライン-ゲーム嫌いの少女冒険譚-
アインクラッド編
未来へ
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「アンタの戦いもこれで終わりね! とっとと倒されなさい!」
「まだよ……私は諦めない!」
私は左腕で装備欄を開くと普段使いの短刀を出現させる。だが、これなら、片手でも扱える。まだこの先に進むことを諦めていないし、心も折れていないから戦える。立ち上がる時にエリゼとの距離を測る。吹き飛ばされたせいで立て直す時間と猶予が出来た。だが、依然として状況は劣勢。武器のリーチもカタナに比べると大幅に小さくなり、距離を取っての戦闘は不利。だが構えてからの突進力なら今の自分でも負けやしない。勝機は一瞬。ギリギリまで引き付け、一撃で仕留める。
今の自分の攻撃が当てられる間合いに入るまであと少し。
「さて、覚悟は出来たかしら?」
あと三歩……
「そう言っていると、どこかで足元掬われるかもよ?」
もう少し進んであと二歩……
「利き腕がない今の状態で勝とうだなんて悪あがきも良いところよ。」
ギリギリまで引き付けて一歩――
「そうね……でも足元掬われるのはあなたの方よ!」
そしてエリゼの踏み出した最後の一歩に反応して私は飛び出した。これはエリゼとしても想定外のはずだ。少なくとも彼女から見て私の攻撃の届くリーチだとは見えなかっただろう。短剣を使って攻撃できる範囲ではなかった。それなのに、私が前に飛び出してきた。何故だ、何故この場面で前に出る必要があったのか。それを考えてしまった。否、考えようとはしなくても私の行動に少しでも疑問を抱いてしまっただけに、エリゼは反応が若干遅れてしまった。少しでも遅れて貰えれば、後はスピードに乗って体重を込めた一撃でエリゼを仕留められるはず。そう思っていた。
「そんな手段で勝とうだなんてナメんじゃないわよ! これで、私の、勝ちぃ!」
私の突進にエリゼは止まるかと思ったが、むしろ距離を詰めてきた。そして獲物のリーチ差で私の攻撃を抑えるとショルダーからのタックルを重ねてきた。盾持ちのキャラのような行動に、私は弾き飛ばされた。そしてエリゼは鎌を構え、私に振り下ろしてきた。
「ここまで近いなら、狙うしかない!」
そのタックル後、私は衝撃によって痛む体を無理やりに起こし、左手に持っていた短剣をエリゼに突き立てようとする。お互いに距離が近く、両者とも後一撃で終わりそうな状況。お互いの武器が目前で交差する。私のエリゼの最後の大勝負。この大一番で勝ったのはどちらか……
「これで……先に進めるのよね?」
「ええ、そうよ。何かメチャクチャ悔しいけど、攻撃させないように体を捩ってくるなんてね……大きい武器だから近くでの攻撃は出来ないと踏んでの行動だったのね。」
「正直に言えば一か八かの賭けよね
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