暁 〜小説投稿サイト〜
フロンティアを駆け抜けて
総力戦! 絆が繋ぐ勝利
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ュキュの『日本晴れ』で雨を止めてみる……?)

 雨さえやめばこの恐ろしい効果を消すことが出来る。一瞬キュキュのボールに手が伸びたが、すんでのところで踏みとどまった。

(でも、あのニョロトノが『雨乞い』も覚えてたら多分どうしようもない……)

 他の手持ち3匹がバトルに出ていないと使えない誓約のある技だ。そこまで苦労して使う技が『日本晴れ』の一発で攻略できるなんて甘い戦略はゴコウは取らないだろう。お互いに転向を変更し合ったあげく、そのうちわずかずつでも浴びた雨に倒されてしまうはずだ。

(何かある? もっと確実な方法……雨を受けても、瀕死にならないようにする作戦は……)

 ラティのサイコキネシスで雨粒を受けないようにコーティングする方法も考えたが、自分の体全体にサイコキネシスを使いながらあのニョロトノを倒すのは不可能だろう。この前はこの技を出させるまでもなく『ハイパーボイス』に敗れてしまったのだから。
 ジェムはニョロトノの様子を観察する。ニョロトノ自身も当然真っ黒な雨を浴びているわけだが、まさしく蛙の面に水といった様子で苦しむ様子はまったくない、むしろ舌を出して雨を舐めていたりする。

(当たり前だけど、ゴコウさんのニョロトノは『雨死降』の効果を受けないんだよね……そっか!!)

 一瞬の閃き、それを活かすために自分の仲間たちに出来ることを考えて、結論を出す。

「行くよラティ! もう一度『水遊び』!」
「ここで『水遊び』だとぉ?」

 ラティアスが自分の身体にもう一度自分の水を浴びせる。しかし『水遊び』は本来炎タイプによるダメージを減少させる技だ。ニョロトノは炎技は使えないし、そもそも『雨死降』の効果にはほとんど関係がない。せいぜい少しの間だけ呪いの雨が直接体に当たるのを防ぐ程度だろう。

「何のつもりだい嬢ちゃん? 遊び心は大事だと言ったが、この状況でそれはちとおふざけが過ぎるぜ」

 こうしている間にも、ラティアスの体に死の雨は降り注いでいる。このままではいずれメガクチートの二の舞だ。

「勿論勝つための作戦よ! これが本当の狙い……ラティ、『ミラータイプ』!」
「くっ、そういうことか!」

 ラティアスの瞳がニョロトノを射抜く。ニョロトノの持つ性質を、ラティアスの体が鏡のようにそっくり写し取る。『水遊び』によって呪いの雨を受けずに済む数秒の間に、エスパー・ドラゴンタイプのラティアスが、純粋な水タイプへと変化する。

「良かった……その反応だと、これで合ってたみたいね。ニョロトノが平気でいられるのは、『雨死降』の技の効果を水タイプは受けないからか、もしくはニョロトノだけは受けないのかはわからなかったから正直ギャンブルだったんだけど……」

 たじ
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