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フロンティアを駆け抜けて
総力戦! 絆が繋ぐ勝利
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プのクーで戦うべきだと考えるジェム。

「さて、嬢ちゃんがそう来るなら儂らもここで奥の手を出すしかねえな」
「奥の手……さっきのZ技のほかにもまだ?」
「おうよ、あれはやろうと思えば誰にでも出来る技さ。多少条件はあるけどな。だが今から出す技は間違いなく儂らの花札ポケモンにしか出来ねえ!」
「……ここはメガシンカでいくよ、クー!」
「クチッ!」

 ジェムとクチートの思いが共鳴し、相手を威嚇したクチートの顎がツインテールのように二つにわかれメガクチートとなる。どんな技が来てもいいようにゴコウとニョロトノを見つめる。ニョロトノは頭に載せている持ち物、『おうじゃのしるし』を手に取り、それをおもむろに飲み込んだ。予想外の行動にジェムが呆気にとられる。

「えっ、食べちゃった?」
「ああ、これでいい!この技は松に鶴、芒に月、桐に鳳凰がバトルに参加した時のみ、小野道風が使用することが出来る! いくぜ小野道風、『雨死降』!!」
「げろげーろ……げろろ〜ん」

 ニョロトノが鳴くとと同時に、その口から真っ黒な音符がいくつも飛んでいく。だがクチートではなく天井の雲へ吸い込まれていき――降る雨が、不気味なくらい真っ黒になった。雨に打たれるクーは痛くはなさそうだが、明らかにただの雨ではない。

「何か嫌な予感がする……クー、一気に『噛み砕く』!!」
「おっと、なら『飛び跳ねる』だ!」

 メガクチートが大顎を開けてニョロトノにかぶりつこうとするが、その前にゆったりと大きく跳ねて距離を取られてしまう。

「なら『冷凍ビーム』で動きを封じるのよ!」
「ク……」

 命じられた通り、遠くのニョロトノに対して遠くで二つの口を開けて冷気を溜める。しかしそれが放たれる直前――すべての力を失ったようにメガクチートは倒れてしまった。ジェムは訳が分からず茫然としてしまう。

「クー!? どうしたの……」

 この雨のせいか、とジェムは思った、だが雨はそこまで激しくはないし、ジェム自身も受けているが痛みもない。ゴコウが笑って説明する。

「カッカッカ! 教えてやるよ嬢ちゃん、これが『雨死降』の力さ。ニョロトノの降らせた雨を浴びたポケモンは一定時間ごとに大体3割くらいの確率で無条件に瀕死となる! いわば『滅びの歌』の応用だな。どんな高い防御力も技による防御でもこの雨は防げねえぜ!」
「そんなっ……!!」

 ピクリとも動けないメガクチートをボールに戻しながらも、ジェムは焦る。何せ雨だ。『守る』でも防げる時間には限界があるし、フィールド全体に降り注ぐ以上影分身だろうと霧による目くらましだろうと雨粒から身を隠し続けることは出来ない。ジェムは必死に思考を巡らせる。

(雨に当たっちゃダメなら、キ
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