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亡命編 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第十話 思惑
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私は常に彼をバックアップしていくつもりだ、彼を孤立させるような事はしない。貴官らも覚えておいてくれ」

シトレ本部長の言葉に皆が頷いた。ヴァレンシュタイン、辛いだろうな、苦しいだろう。だが少なくとも此処に居る四人は貴官の味方だ。貴官はそう思わんかもしれん、しかし俺はそう思っている。

話を変えたほうが良いな……。
「しかし、フェザーンでそんな事が有ったとは……。ミハマ中尉が諜報活動を行うとは驚いたよ」
「彼女は報告しませんでしたよ、大佐」

バグダッシュ少佐の答えに俺は思わず少佐の顔を見た。ヤンも驚いて少佐を見ている。そしてバグダッシュ少佐はおかしそうに笑みを浮かべている。バグダッシュ少佐、今なんと言った? 報告しなかった? 彼女は監視役だぞ、何を言っているのか分かっているのか?



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