第一層ボス攻略
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俺はビーターだ。そこら辺のβテスターやそこにいるゲーム好きの子供と同じにしないでくれ。」
――さて、どうするかな…。
βテスターではない俺が、ここから一人でやっていける確証なんてものは存在しない。
俺は、その場から離れるため出口へと歩いた。
「アキ…!」
「怖いなら始まりの町にでも戻ったらどうだ?」
「!?」
「俺が第二層のアクティベートは済ませとくさ、始まりの町に帰れば?」
「お前…!」
俺は相手を苛つかせるような口調で笑いながら話した。
そして、第二層に向かうため階段を登っていると誰かが後ろから追いかけてきた。
「アキ!」
「アキ君!」
「…どうした?」
アスナは俺の手を掴み、顔を合わせるように俺を半回転させる。
「アキ、俺は君を…。」
「気にしないで。」
「え…?」
俺は笑いながら下にいる他の奴等に聞こえないようにキリトに話す。
「もともと俺は一人だから別に構わない、だけどキリトは絶対に一人になるなよ。」
「違う…俺は…。」
「ソロプレイヤーになるなってわけじゃない、全てを一人で解決しようとするなって事さ。」
俺はウィンドウを開き、パーティを解消した。
「アキ君…!」
「アスナ、君は強くなれる。βテスターじゃない俺が言ってもあれだけどキリトを頼んだよ?」
「そんな君は…どうするの…?」
「俺はビーターだから二人と一緒にはいられない、でも攻略には参加する。」
俺は今日あったばかりのキリトと再開したアスナに別れを告げた。
――何故かは分からないけど、あの場でキリトを独りにさせてはいけない気がしたけど…。
二人と別れて真っ暗な道を進んで見えてきたのは綺麗な夕焼けと草原の景色。
「第二層…だな。」
偽りのβテスターで汚名を被った、ビーターと呼ばれるアキとして始まった日だった。
後に『黒の剣士』『閃光』『氷の狙撃手』と呼ばれるトッププレイヤーの中の一人『黒の流星』と呼ばれるほどの強さと素早さ、鋭さをもつ剣士になるとは誰も想像していなかった。
もちろん、アキ本人も。
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