第一層ボス攻略
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それからはひたすら剣を振った。
スイッチしては、斬りつけてまたスイッチの繰り返し。
俺達3人の役割は雑魚であるコボルドの処理。
6人パーティがボスを潰している間に、雑魚のコボルドがボスと戦っているパーティを攻撃しないようにするためだ。
「キリト!」
「大丈夫だ…、あれは…!」
POPしていたコボルドを倒し終わり、ボス戦側に向かおうとしたときキリトの態度が変わった。
ディアベルが一人、ボスに向かって走っていく。
――確か情報では刀では…あれ、刀?
「ディアベル駄目だ!やめろー!」
キリトが横で叫ぶ。
次の瞬間、悪魔が大剣をディアベルに向かって振り落とす。
ディアベルのHPが耐えられるはずもなく、吹っ飛ばされ床に叩きつけられる。
「ディアベルはんー!」
「ディアベルさん…!」
キバオウの声とアスナの震える声が響き渡る。
俺は急いで吹っ飛ばされHPが減り続けるディアベルのもとに走り、ポーションを飲ませようとした。
だが、その手はディアベルによって止められる。
「!?、ディアベル早くしないと!」
「頼む…。」
「え…?」
ディアベルは、ポーションを持つ俺の左手を震える手で掴みながら…。
「皆を…頼む…、ボスを倒してくれ…!」
「ディア…。」
パリン――
水色か透明なガラスのようにディアベルは割れて消えた。
俺の後ろに来ていたキリトは顔を伏せ、アスナは口を両手で塞いでいた。
「ディアベルはん、アンタが死んだらワイラは…。」
俺は無言で立ち、腰にある剣を抜いて悪魔に視線を向ける。
「アキ、やめ…。」
キリトの声を遮り、俺は悪魔のもとに走った。
「俺が相手だー!」
悪魔の右足、バックステップして反対の足に斬りつける。
悪魔の大剣をアニールブレードで流して避けては、後ろに回り背中を斬りつける。
背中を斬りつけた時に前のめりによろけた瞬間、俺は初段ソードスキル≪ヴァーパルストライク≫を撃ち込む。
ソードスキルを使ったため硬直し、悪魔の攻撃を食らうが今はそんな事どうでもいい。
俺のHPは緑から少しずつ黄色に変わっていくが、気にせず何度目か分からないソードスキルを撃つ。
ボスはダメージを食らいHPも黄色に変わる。
黄色に変わった事で攻撃パターンが変わり、俺に大剣が振り落とされる。
その時だった、後ろから2つの人影が横を通りすぎていった。
「アキ、無茶するな!」
「後ろに下がって回復して!」
その人影はキリトとアスナ。
俺は一瞬二人に呆気に取られたが、すぐに冷静になって頷き後ろに下がろうとした。
だが、身体が動かない。
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