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Fate プリズマクロエ お兄ちゃん強奪計画
士郎カレー猛威を振るう
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パツのデッカイのなんだ、そっちの奥さんはどこの出だい?」
「ええまあ、ドイツらしいんですけど、色白ですし北欧系かと」
 さすがにホムンクルスとは言えず、ドイツ人にしておくが、何でも豪快に聞いて来て話題を作ろうとする苦手な人物に絡まれて困る切嗣だった。
「あんた仕事は何をしとるんだ? 余り日本には寄り付かんようだが?」
「ええ、建物の爆破を少々」
「おお、それは凄いな、倒れる向きとかも決められるんだろ?」
 根掘り葉掘り聞かれそうで、貿易とか言って嘘を語るに落ちると行けないので、熟練の爆破仕事を言ってみた。実際に建物を倒す方向を決めるぐらいは出来たので、ボロは出さずに済んだ。
「間桐桜、何で君は二人に増えた? 双子だったのか?」
 一成は龍堂寺に帰ると、兄と年増の義姉がイチャイチャイチャイチャしていて、小姑になって「女狐、小坊主」のやり取りにも飽き、冬でも夏でも部屋の中でセイバーフィギアを作って塗装までしているキャスターがいて、シンナー臭い家が嫌で、できるだけ家に近寄らなくなっていた。
「ええ、生き別れの妹か姉です」
 適当に凜の話をして姉でも生きていた事にしておく桜。相手が生徒会長だろうと誰であろうと、士郎以外と会話する気など無かった。

「イリヤの兄ちゃんって料理上手いんだっけ?」
「ええ、上手すぎるのよ」
 自分が料理を頑張っても、何故かクロエには敵わず、兄には火入れの時間や火加減、具材や調味料の投入時期まで厳しく査定されてしまうので、優しい兄も料理にだけは優しさが存在しないので苦情を漏らす。
 客人が多数だったので、子供達はイリクロ部屋で夕食、大人は交代制になって、アイリ、セラ、リズ、桜は給仕をしながらおあずけを食らった。
 男女差別ではなく、家族を外したのと、桜の場合は「女房気取り」で「お義母様、お義姉さま」呼ばわりなので、士郎に弁当だけ渡して客として座ってしまったナナキの姉よりも魔女である。
「いいこと、子供達? シローの作るカレーは麻薬よ、食べる前に気をしっかり持って、でないとあんた達は食後には「イリヤのお兄さん、私と結婚してください」と言う羽目になるわ」
 リズの事前説明に笑い「まさかそんなはずは無い」と思っていた一同だが、似たような経験があるイリヤと美遊は、その話が嘘やホラ話ではなく、特にリズや一成まで兄に結婚を申し込む所を見せられたイリヤは、友人に兄カレーを食べさせて良いのか心配した。
 もう兄に転んでいる桜とナナキの姉は、そのまま居座って寝床に忍び込んだり、何をするか分からない。
 一階では、士郎カレーはぢめての切嗣と、もう飲み始めている嶽間沢父、ナナキ姉と雀花姉、正座待機してその場を動かなかった大河と一成とバゼット二人がまず犠牲になる。

 クロエは客人がカレー堕ちする瞬間を見るために戻ってい
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