122章 芸術的な生き方をちょっと考えてみるのもいいのかも?
[4/4]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
問題であって、根幹は沈黙だよ。』と言っています。
あと、『言葉とは、内心(心のうち)の言葉を主体として、自己が自己と問答することです。
自分が心の中で、自分に言葉を発し、自分に問いかけることが、まず根底にあるんです。
友人同士で、ひっきりなしに、メールで、いつまでも他愛のない、おしゃべりを続けていても、
言葉の根も幹も育ちません。それは貧しい木の先についた、貧しい葉っぱのようなものです。
言葉の本質は、沈黙にあること。そのことを徹底的に考えること。』
吉本さんは、『若い人に言えるとしたら、それしかない。』って、
言葉の本質について、こんなふうに、本に書いてました。
この吉本さんのお話と、美しいハーモニーを奏でているような、名言が、
もうひとつあるんですよ。名言って、けっこう長くって、
こうやって、コピーして持っているんです。あっははは。
ちょっと聞いてください。
あの哲学者のニーチェの言葉なんですが、
『芸術的な本能が、人を生かす』ってことで、こんなふうに言ってます。
『わたしたちの感覚を魅了し、わたしたちに快感や感銘を与えるものは、
いつも、単純さ、見通しのよさ、規則正しさ、明快さという特徴を持っている。
現実には、わたしたちの眼前にあるものは、カオス(混沌や混乱)だ。
それを単純化したり、論理を与えたり、規則づけたりすることで、
わたしたちは物事を整理し、ようやく理解している。
いや、そういうふうにしてしか、人はいっさいについて、理解も納得も認識もできないのだ。
つまり、事象そのものに手を加えて、論理的で芸術的なものにすることでのみ、
人はこの世界の中で生きてゆくことができる。これはまさしく本能というべきものだろう。』ってね。
吉本さんも、ニーチェも、芸術的な生き方こそが、
人間らしい生き方だって、言っているようですよね」
信也は、牛革のカードケースに入れておいた、
2冊の本のページのコピーを見ながら、そんなふうに、みんなにゆっくりと語った。
☆参考・文献・資料☆
1. 『毎日4時45分に帰る人がやっているつまらない「常識」59の捨て方』
著者 山田昭男・東洋経済新報社
2. 山田昭男の名言 厳選集|名言DB リーダーたちの名言集【インターネット】
3. withnews 日本一休みが多い会社 未来工業【インターネット】
4. 『超訳 ニーチェの言葉(2)』から『生成の無垢』(認識論・自然哲学・人間学)編訳 白取春彦
5. 『芸術言語論への覚書』 著者 吉本隆明 李白社
≪つづく≫ ---122章 おわり ---
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ