122章 芸術的な生き方をちょっと考えてみるのもいいのかも?
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が、未来工業を見習っているっていのは、
とてもいいことだと思うよ。モリカワの朝礼を廃止になったし。あっははは。
まあ、われわれのモリカワのすばらしいところは、
未来工業の山田昭男さんが言ってる、
『つまらい常識を捨てられないから、会社は儲からない。仕事はつまらない』とか、
『社員のみんなが、自分の頭で、常に考える』とかを、取り入れて、実践しているところですよ。
森川誠社長にしても、未来工業の山田さんにしても、
会社経営を、まるで芸術作品の創造のように考えているんだろうなって、
おれは思うんですよ。純ちゃん」
「まあ、そんな感じだね。あっははは。
山田昭男さんの場合は、若いころ、演劇に熱中していたっていうじゃないですか。
だから、きっと、その魂というか精神というか、心というか、芸術家なんですよね。
山田昭男さんの名言には、いろいろあって、おれも感心するんですけど、
『日本人の正直さを信じている、』とか、
『社員をいかに<やる気>にさせるかで会社は決まる』とか、
『会社は社員を幸せにする場だ』とか
『いま、派遣労働者の労働条件の改善が社会問題になっているけど、ウチはすべて正社員。
基本的に経営者は、定年まで勤めたいと考えている、
大多数の真面目で純粋な従業員の思いをすくい取ってやるべきでしょう』とか言ってますよね。
あと、『未来工業のいろいろな取り組みは、すべて社員の不満を解消するとともに、
社員を感動させるためにやっていることばかりだ。
感動は人を喜ばせる。喜んだ社員は一生懸命に働いてくれる。
会社のためにやってやろうという気持ちになる。
そうして頑張った結果が、お客様を感動させ、事業を発展させることにつながるのだ』とも言っている。
山田昭男さん言葉は、芸術家的だと思うよ。しんちゃん、詩織ちゃん、香織ちゃん」
森川純は、笑顔でそう言いながら、信也や詩織や香織たちと目を合わせる。
「やっぱりね。今の世の中には、社会も企業も個人も、
芸術的な生き方を、ちょっと考えてみるのもいいのかも?っていう気がするんですよ、おれは。
もちろん、みなさんも、同感だと思いますけどね。あっははは。
2012年の3月の、いまのような春に亡くなられた、吉本隆明さんは、
芸術的な言語について考えることを、ライフワークのようにしていましたけど、
こんなことを言っていました。
『インターネットや携帯を使って、いくらコミュニケーションをとったって、
本物の言葉をつかまえたという実感が持てないんじゃないか。』ってね。
吉本さんは、言葉の本質的なことについて、さらに、こんなふうにも言っています。
『言葉というものは、コミュニケーションの手段や機能だけではない。
それは、言葉の枝や葉の
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