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決して折れない絆の悪魔
白と竜
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に百春には映った。そして武器には嘗て世界の頂点に立った姉と同じ武器、雪片の名があった。

「これが俺のIS……千冬姉と同じ……そうか、これでぇえ!!!」

雪片を展開した百春は真正面からソードメイスを振りかぶる一夏へと打ち合った。凄まじい衝撃と威力に抑えるが必死に食い下がる。

「千冬姉と一緒に、一夏兄を連れ戻すぅ!!」


「す、凄い……三日月君も凄かったですけど、一夏君も凄まじい……」

アリーナの状況を確認できる管制室では千冬と真耶が試合の審判役も兼ねて機器のチェックなどをしつつ試合を見ていた。真耶は一夏の操縦技術とその気迫に驚きを感じていた、鬼気迫る迫力は正に鬼神その物だった。百春もなんとか雪片で対抗はしている物の得物の大きさと勢いの違いに押され続けている。

「百春、一夏……」

千冬は戦っている二人を余り見る事が出来ない、確かに一夏は自分の弟ではない、未来 一夏だ。その筈なのに……どうしても自分の弟のように映ってしまっている、弟たちが争っている。片方は戻ってきてほしいという思い、片方は家族を侮辱した怒りで。そんな光景が痛々しくて見てられなかった。

「目を瞑るな、確りと見続けろ織斑」
「っ……サムス・アラン……」
「旧姓で呼ぶな、私は未来だ」

管制室へと入って来たサムスは千冬の言葉を訂正しながら中へと入りズームアップしているモニターをしげしげと見つめている。

「ここは、関係者以外立ち入り禁止だ。出て行ってくれ」
「出て行くともお前に質問をしてからな」
「質問……?」
「織斑、もう一度言うぞ。私の息子はお前の弟ではない」

その言葉はずっしりと心に圧し掛かって来る。解っているのに、自分は弟の姿を、未来 一夏に重ねている……。

「解っている……!!」
「なら何故織斑 百春は兄と呼ぶ、弟の誤りと正すも姉の役目だぞ」
「っ……!!」
「織斑、お前にとって弟は何だ?」

家族だ、愛する家族だ。強く叫ぼうとするが何故か声が出ない、心に重くのしかかっている感情と思いが言葉を邪魔している。何時まで待っても言葉を出さないサムスは溜息を付いた。

「邪魔したな」
「ならっ!!お前にとって家族とは何なんだ!!?」

答えてみろと声を強くしていった、お前は何というと、サムスは愚問だなと言い放ち直ぐに答えた。

「決まっている。生きがいだ、家族の笑顔を守り愛情を注ぐのが私の生きがいだ」


「オラァァアアア!!」
「ぐぅぅぅぅっ!!」

戦う姿勢を見せた百春は必死に前に進み、声を発し続けている。兄に対する言葉、だがそれは拒まれ続ける。受け取る者が居ない、全て突き返されている、一夏は受け取る気などない。全て、怒りを持って接している。大剣の重さによる破壊力抜群の一撃を必死に防
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