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ファイアーエムブレム聖戦の系譜 〜幾多の星達〜
99部分:それぞれの思惑その二
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った。そして今目の前にいる父がどれ程民衆と国家の為に身を粉にして働き苦心してきたかを。
「アルテナとコルータを呼べ。すぐに軍議を開くぞ」
「はっ!」
 アリオーンは敬礼をして部屋を後にした。王はその後ろ姿を見ながら思った。
(良い気を発している。わしの若い頃とは大違いだ)
 王の顔に暗く哀しさを含んだ影が差してきた。娘の顔が浮かんできた。
(アリオーン、アルテナ、御前達はわしとは違う。血塗られ忌み嫌われる道を歩むのはわしだけで良いのだ)
 扉の側に架けられているグングニルを見た。刀身から白銀の光が放たれている。
(御前もそう思うだろう。あの者達には光に照らされた道こそ相応しいのだ)
 槍は何も語らない。ただ光を放っているだけである。
(もう暫く頼むぞ。おそらく今度の戦いが最後だ。・・・・・・そしてゲイボルグと共に我が子達を導いてくれ)
 やはり槍は何も語らない。しかし刀身から放たれる光が一瞬輝きを増したように見えた。

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