リフレッシュ
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メイス使いだよ。どうも剣や太刀といった刃物より、こういう鈍器の方がしっくり来るみたい」
「ま、刃が通りにくい相手に鈍器を使うことは普通に正しいし、バリアジャケットや非殺傷設定のある次元世界では鈍器の方が強いのかもね」
「確かに剣の優位性である刃を潰してるようなものだもんね、非殺傷設定って。ぶっちゃけ魔力ダメージにしたら鈍器と変わらないし。……それでさ、一つ謝っておきたいことがあるんだ」
「?」
「折れたブレードオブソルなんだけど、直すんじゃなくてちょっと別の事に使わせてもらってる。でね、ジャンゴさんの許可を取らなかったことに会社を代表して謝りたいんだ」
「それぐらい構わないけど、別の事ってどんなこと?」
「レヴァンティンは知ってるよね? ブシドーが使ってた剣のデバイス」
「ブシドー? ……もしかしてシグナムのこと?」
「うん。で、その粉々になったブシドーの剣を直すのに、ブレードオブソルを材料にさせてもらってる。もうブシドーは二度と戦えないかもしれないけど、剣を受け継いでくれる人ができないとも限らないから、どうにか直してくれるようにお願いされてたんだ。だからまぁ……そういうこと」
「なんだ、それなら謝らなくても全然いいよ。むしろ折れた剣をそういう有意義なことに使ってくれたことに、僕からお礼を言いたいぐらいだ」
「そっか……ありがと! やっぱり優しいね、ジャンゴさんは!」
ニコッと笑うレヴィにつられて、ジャンゴも微笑む。彼女の無邪気で純粋な性格は誰もが好ましく思い、そのおかげで心が楽になった者も大勢いる。あの戦いでシュテルとマキナを失ったジャンゴ達も、レヴィのひたむきで元気な姿に励まされたのだ。
「ところでさっき用事って言ってたけど、どんな用事?」
「ふふふ……実はね〜」
含み笑いを浮かべたレヴィが見せつけるように出したのは、数枚のチケットだった。
「ジャーン! スパへの招待チケット〜!」
「スパ?」
「大きな温泉施設のことだぞ。ジャンゴにはリゾートのバカンスって言った方がわかりやすいかな?」
おてんこさまに補足されて意味は何となく理解はしたジャンゴだが、リゾートの想像がいまいち出来なかった。それもそのはず、ジャンゴは今までリゾートになんて一度も行ったことが無い上、世紀末世界にそんな施設は一つも残っていなかったからだ。
「それで皆も一緒にどうかと思って誘いに来たんだけど、ねぇどうかなぁ?」
「う〜ん……」
ジャンゴにとってはスパがどういう所なのかわからず、行っても良いのか悩んでいることに気付いた彼女は「難しく考えないで、行ってみようよ」と同行を促し、アギトも「せっかくのお誘いだし、断る用事も別に無いだろ」と行く気満々の意見を出した。
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