ターン68 覇王達の戦い(後)
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そが僕の切り札だ!2体のモンスターをリリースし、アドバンス召喚!霧の王!」
その瞬間、暗い部屋の中を青い光が満ちた。霧の宝剣を軽々と持ち上げた魔法剣士が、その切っ先をぴたりと覇王に合わせる。
「霧の王……。さあ覇王、覚悟してもらおうか。霧の王の攻撃力は、リリースしたモンスターの元々の攻撃力の合計になる。バトルだ、ガメシエルに攻撃!ミスト・ストラングル!」
力強く石の床を踏み締め、鎧の重さを感じさせない動きで魔法剣士が宙に舞った。空中で剣を2度、3度と振り回すたびに、持ち主の意思を受けて魔力を帯びた剣自体が自らも力を解放して光を放ち始める。そしてその輝きが頂点に達した時、大上段からの一刀が大気を、闇を、覇王城を切り裂いて振り下ろされた。
霧の王 攻0→4700→海亀壊獣ガメシエル 攻2200(破壊)
「おのれ、おのれええ!トラップ発動、ダメージ・ダイエット!このターン俺の受けるあらゆるダメージは、半分になる!」
「なっ!?」
剣風をまともに受け、鎧が再び崩れていく。だが覇王の瞳の憎しみは、いまだ衰えを知らないかのように燃え盛っていた。ギリギリの局面で発動されたダメージ・ダイエットにより、本来2500受けるはずのダメージは半分の1250止まりとなってしまう。ライフ減少のストップと同時に鎧の崩壊も止まり、満身創痍ながらも覇王はまだ立っていた。
覇王 LP1400→150
「貴様の攻撃はそれで終わりか?ならばエンドを宣言しろ」
「……ターンエンド」
清明 LP1500 手札:2
モンスター:霧の王(攻)
魔法・罠:グレイドル・インパクト
補給部隊
場:KYOUTOUウォーターフロント(5)
覇王 LP150 手札:0
モンスター:なし
魔法・罠:守護神の宝札
「俺のターン、ドロー」
あのターンは、まぎれもなく僕の全力だった。それでもなお覇王を仕留めきれなかったことで、僕の心の中で何かが折れてしまった。頭が真っ白になり、何も考えられない。目の前にいるはずの覇王の声も、なんだかやたらと遠く感じる。
やるだけのことはやった。勝つために全力を出した。それでも駄目だったんだ、これ以上何をしたって敵うわけない。だから、もういいじゃないか。そんな情けない幻聴まで聞こえてきた。だが何よりも恐ろしいのは、その声に耳を傾けようとしている自分がいることだ。それほどまでに、今のターンで燃え尽きてしまったとでもいうのだろうか。
「速攻魔法、ダブル・サイクロンを発動。俺の場の守護神の宝札、そして貴様のグレイドル・インパクトを破壊する」
覇王の言葉が耳に届くが、話している内容がほとんど頭の中に入ってこない。インパクト?ああ、そういえばさっきのターンでサ
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