97部分:動きはじめた時その八
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たかったのだ」
「ロプトゥスが正義・・・・・・」
「解からないか、まあ今は良い。いずれ解かる事だ。だがもう一つ言っておかなければならない事がある」
「それは・・・・・・?」
「グランベル帝国皇帝アルヴィス、彼の母シギュンは聖戦士マイラの末裔だった」
「えっ、じゃあ」
「そうだ。アルヴィスには暗黒神の血が流れている。そして彼の背後には暗黒教団が蠢いているのだ」
「まさか・・・・・・」
「かって御前の父と母がヴェルダンで闘ったサンディマという魔道師も暗黒教団の者だった。シグルド達も殆ど信じていなくてある時私にポツリと言っただけだったがな。私も今まで信じていなかった。先の聖戦で滅亡したと思っていたからな。しかしここを見た時私も教団の存在を確信した。そして帝国と教団の繋がりも知った」
「帝国と教団・・・・・・」
「今ユリウス皇子がミレトスを鎖国しているのもその為だろう。今ミレトスで恐ろしい事が行なわれている筈だ。もっとも帝国でそれを知っているのはアルヴィスだけだろうがな」
「虐殺、子供狩り・・・・・・」
セリスの脳裏に暗黒教団がかって行なった残虐な行為が浮かんだ
「おそらくな。だからこそ我々は勝たねばならない。再び暗黒竜が支配する世界にしない為にもな」
「うん・・・・・・・・・」
セリスは頷いた。青い瞳に強い決意の光が宿る。
「だがこの事はまだ誰にも言うな。大混乱に陥るかも知れない。今のところは私達の心の内だけに留めておくんだ」
「うん」
二人はワープでアルスターに戻った。風が墓所の中に吹き込み暗黒竜の像を落とした。像は床に落ち粉々に砕けた。風が破片を連れ去り後には何も残らなかった。
第二夜 完
2003・12・7
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