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マクロスフロンティア【YATAGARASU of the learning wing】
謝罪
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出しちゃったし。いや、でも……一度決断したんだから、最後までやり遂げるのよ、奏!
「……翼!」
翼side
「……翼!」
なにやらさっきから一人で赤くなったり青くなったり白くなったり突然叫んだりと奇行を連発している奏が、何か決意の籠ったまなざしで俺を呼んだ。
「……何だ?」
「えっとね……その……この間の事のお詫びにさ、あー、うーん……」
お詫び?何か言いにくそうだな。そんな事よりも……
「……顔真っ赤だぞ?大丈夫か?」
「っ……!?だ、誰のせいだと思ってるのよこのバカ!」
……怒られた。え?こう言われたってことは俺のせいなの?
「えっと……だから……その、お、お詫びに……」
震えた声で続ける奏。そして。
「お、お詫びに……キスさせてあげる!!」
一気に言い切った。奏は耳まで真っ赤に染まってる。……多分俺もだけど。
え?それってお詫びなの?……いや、嬉しいかどうかと聞かれれば間違いなく嬉しいんだけど……どうなの?いいの?
「っ……早くしてよ。言っただけでも顔が熱いんだから……この上焦らされたら頭が溶けそう。」
そう言って眼を瞑る奏。……本気みたいだ。
ここまでされて何もできない様じゃ俺は男失格だろう。
「そ、それじゃ………」
そっと奏に近付き、顔を寄せる。そして……
ゆっくり、その唇に、自分の唇を重ねた。
どのぐらいそうしていたのか。一瞬にも、一時間にも思えるその時間が過ぎ、重ねた時と同じように、ゆっくり静かに離す。
「………そろそろ時間じゃないのか?」
「………うん。ライブ、楽しんでってね?」
直前までの緊張は何処へやら。奇妙に冷静で落ち着いた思考で奏を送り出し、次いで、自分の席……初めてのライブの時から変わらない、俺の特等席へと向かうのだった。
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