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マクロスフロンティア【YATAGARASU of the learning wing】
謝罪
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楽屋には俺と奏の二人だけ。考えてみれば直接会って話すのは病院以来か。……そうだ、あの時以来だ。

あの後一応メールで謝ったんだけどな。それ以降互いに触れてこなかったから流してたんだけど……。

……不味い、思い出したら緊張してきた。

「……ねぇ翼。」

「ぅあい!?」

ビックリした……思わず奇声を上げてしまった。

「な、何よその声……じゃなくて、えっと……あの時はゴメンね?考えてみれば翼はなんにも悪いことしてなかったのにさ、その、勢いで殴っちゃって……」

「い、いや……あの時は俺が悪かったよ。少なくともいきなりやることじゃ無かった。」

「そう……うーん、じゃあ、おあいこって事で……いいかな?」

「うん、まあ……いいんじゃないか?」

まさか謝られるとはな……まあ確かに悪いこともやましいことも無かったんだが……それでも、なぁ?

「ま、まさか翼にあんな度胸があるなんて思ってなくて………」

「……?俺がどうしたって?」

「い、いいの!何でもないから!……ハァ」

……ホントにどうしたんだ?





奏side

あの時は本当にビックリした。思わず手が出ちゃったけど……実は嬉しかった。

翼は普段は男らしいというかカッコいいのにああいう何て言うか……その、雰囲気が出てきちゃうと途端に弱腰というか臆病になっちゃうから……

だから……えと、き…キスとか……そういう事って、普段は大体私からだったのよね。

でも、あの時……あの一瞬だけ、私は完全に翼に呑み込まれたというか……支配されたっていうか……べ、別に私にマゾっ気がある訳じゃないよ!?

でも、うん、何だろう?向こうのペースに乗せられた……そんな不思議な感じだった。今までのキスで一番ドキドキした。……まあだからこそ手が出ちゃったりしたんだけど……テヘッ♪

……なーんてやってる場合じゃないわよ。

まあ、その……だから……悪いことしちゃったお詫びっていうか……お返しっていうか……えっと……うーん……はぁ

あの時までは普通に言えたのにな……何でこんなに緊張するんだろう?……ある意味ではこれも翼のせいなんだよね……

……こうなったら、是が否でも翼に責任とって貰わなきゃ……これじゃ嫁にして貰うみたいね……駄目だ、自分で言ってて恥ずかしくなってきた。どうしよう?

ええい!落ち着きなさい美星奏。この程度の緊張、今までに何度も乗り越えて来たでしょう!初めてのオーディション、初仕事、初の路上ライブ、……あの時の告白だってそうよ。

言うのよ、奏。そう、

「女は度胸!」

「いきなりどうした!?」

「ひゃい!?」

………あー、声に出てた………?

どーしよう!?変な声まで
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