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フロンティアを駆け抜けて
白熱する駆け引き
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 しかしそれだけのことを成し遂げたジェムは、ちょっと不安そうにゴコウを見あげた。ただ勝つのではなく、施設の求めるものをクリアしたうえで勝ちたいという意思と、自分の未熟さを痛感したが故の謙虚さが感じられた。ゴコウは酒をぐいと飲みほし、大笑いする。

「カッカッカ!! 十分、いや十二分に出来とるともさ! これだけ楽しいバトルはなかなかねえ……そしてまだ儂の花札は3枚も残ってる、最高だ!」
「そうよね、まだまだこれから……」
「その通りよ、本当の勝負はこれからだぜ! カモン3枚目、桐に鳳凰!」
「ミラ、このままお願い!」

 大きな葉っぱと紫の花の上に太陽のように力強いウルガモスの描かれた札から、本物のウルガモスが出てくる。その特徴は、炎と虫技による強烈な特殊攻撃。

「ど派手に『蝶の舞』といきたいところだがまた『お仕置き』されちゃあたまらねえからな、『熱風』だ!」
「ミラ、『守る』!」

 ウルガモスが6枚の羽根が羽搏き、鱗粉を撒き散らしながら風を起こす。ヤミラミはバリアーを張って防いだが、バトルフィールド一面は鱗粉が落ちると同時に火の海に包まれてしまった。ヤミラミは移動することも出来なくなる。

「月の守りの次は太陽の圧倒的パワーを見せてやるぜ、ついてこれるかな嬢ちゃん!」
「ええ、この勝負……私たちのために、勝ってみせる!」



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